「中国のポルシェは終わった!」
今回、モーターショー会場のポルシェブースは、EVではなく1970年代のクラシック911を多く展示していることが話題になりました。ポルシェ初のEV「タイカン」は2024年から急激に販売台数を落としていますが、その主な原因は、同年3月にタイカンによく似たスタイリングでデビューしたXiaomi(シャオミ)SU7の存在です。
タイカンと同等以上の性能でありながら、車両価格は約4分の1の21万5900元(約430万円)からと発売当初から人気となり、2024年は13万台を販売しました。さらに、1548馬力を誇るSU7ウルトラは、ドイツのニュルブルクリンクの北コースでタイカンを上回る6分46秒を記録し話題を呼び、これと同じ仕様が52万9900元(約1052万円)で発売されるや2時間で1万台の受注があったそうです。
ポルシェの中国販売台数は2025年1〜3月に9471台(前年同期比−42%)まで落ち込み、通年で4万台と同社は予想しています。2022年に9万3000台販売していただけに、その落ち込みぶりは目を覆うばかりです。
フォルクスワーゲンの前夜祭を取材したロイターの記事には、「ポルシェがEVブランドとして(中国で)残るかどうかはあと2〜3年ではっきりする」というオリバー・ブルーメCEO(フォルクスワーゲングループとポルシェのトップを兼務)の発言が紹介されています。同記事によると、中国のアナリストは「ポルシェの中国市場は終わった(Porsche is done)」と語ったということです。

ポルシェのブースではEVよりも911のヘリテージを訴求し、911 Spirit 70や最新の911 RS GT3の展示を行った。