メルセデス・ベンツCLAに「自動運転レベル2++」をまず実装
フアン氏は、アルパマヨの開発の最初の事例として、メルセデス・ベンツCLAを挙げ、同車がサンフランシスコの市街地をハンズフリー・アイズオンのいわゆる「自動運転レベル2++(以下、L2++)」*でスムーズに走行する動画を紹介しました。NVIDIAは、AV開発用データやツールを自動車OEMに直接提供することもあれば、専用開発するソフトウエア会社にも提供しています。理論的にはアルパマヨは他社のチップセット上でも作動するはずですが、NVIDIAのチップを使った方が効率的なのは間違いないでしょう。グーグルがアンドロイドOSをオープンソースで提供して独占的なアップルのiOSからシェアを奪った例が頭に浮かびます。
*L2+が高速道路で、L2++は一般道でのハンズオフ・アイズオンのドライバー監視義務ありのADASとされる。
CLAのL2++は、今年第1四半期に米国で、その後、欧州とアジアでも導入されますが、筆者は、昨年9月にミュンヘンで開催されたIAAモビリティでこのCLAの走行を体験しています。市街地の交差点でのブレーキや発進、割り込み車両や障害物への対応もスムーズで、同乗した編集者も十分実用に耐えるレベルと感じました。
同じ頃、日本では日産が英国のWayveと開発したL2++「Pro Pilot」の試乗会を交通環境の複雑な銀座・新橋で行っており、これに試乗したベテランモータージャーナリストは、「車幅の見切り感覚など人間以上」と驚いていました。高齢になって運転が億劫になっても、「銀座三越の駐車場まで行って」と指示してほぼ完璧な自動運転で連れて行ってくれれば、たとえ人間の監視が必要な「L2++」でも十分市場性があると見たようです。

CLAのL2++システム「Drive Assist Pro」はカメラ10個、レーダー5個、超音波センサー12個を搭載(LiDARはなし)。ドライバーがハンドル操作に介入した後も自動運転は継続し、ブレーキペダルを踏んだ場合にのみ解除される。(写真はIAAでの試乗車)
自動運転レベル4も着実に進展
アルパマヨも自動運転レベル4(以下、L4)の自動運転を実現するツールとされていますが、現実の世界でL4の自動運転の進捗はどうでしょうか。まず、アマゾン傘下のZooxは昨年9月からラスベガスで専用シャトルによるロボタクシー(現在は無料)を開始しました。今のところ25台程度のシャトルが市の中心部でピックアップ&ドロップオフの場所を限定して朝11時から深夜1時頃まで運行しており、今回のCESでもこれを体験した人もいます。
開幕当初は日本のスマートフォンにはアプリがダウンロードできず筆者は試乗の機会を逃しましたが、車内に座ってみると、4人の乗員の各席に空調やオーディオのコントロールパネル、ワイヤレス充電パッドが備わっており、快適に乗車できそうです。ハンドルもブレーキペダルもないのでオペレーターは乗車せず、万一立ち往生した場合はリモート操作で動かす形です。

Zoox車両側面の窓横には緊急停止用レバーが、天井にはオペレーター呼び出しボタンがあり万一の場合はこれを作動させる。最近サンフランシスコでも運行を開始。

Zoox車両側面の窓横には緊急停止用レバーが、天井にはオペレーター呼び出しボタンがあり万一の場合はこれを作動させる。最近サンフランシスコでも運行を開始。

Zoox車両側面の窓横には緊急停止用レバーが、天井にはオペレーター呼び出しボタンがあり万一の場合はこれを作動させる。最近サンフランシスコでも運行を開始。


