テスラが宿願だったロボタクシー事業に間もなく参入する一方で、先行するライバル各社は海外への進出を加速させている。なかでも注目を集めているのが、2026年内には事実上の解禁になるとみられる日本市場での動向だ。

テスラのロボタクシーがテキサス州で6月12日から遠隔監視にて運行開始へ。

テスラが、2025年6月12日からテキサス州オースティンでロボタクシーサービスを開始する。ブルームバーグが、テスラ関係者の話として5月29日(日本時間)に報じた。当面の運転はドライバーが同乗しないテレオペレーション(遠隔操作)によるもので、テスラが最終目標に掲げる監視無しの「Unsupervised」ではない。また使用される車両はモデルYで、当初は10台前後から導入を開始。徐々に増車して、数カ月以内に1000台を目標に実績を積み上げていくという。完全無人の監視無しロボタクシー「サイバーキャブ」の実用化に向け、段階的に進めていく計画だ。いつになく慎重なアプローチを採る。

現在、米国内でロボタクシー事業にサービスインしている企業といえば、Google/Alphabet系のWaymo(ウェイモ)が代表的な存在だ。かつてはGM系のCruise(クルーズ)と覇を競っていたが、Cruiseはアクシデントにより現在は活動を休止している。いまや、米国内においてはWaymo一強の状態だ。ここにUberやLiftなど大手配車アプリ事業者やITスタートアップが絡んで、マーケットは伸長を続けている。

ちなみにWaymoの車両は、カメラと複数のLiDARを搭載して遠隔監視による自動運転レベル4で運行されている。したがって運行領域(ODD=Operational Design Domainと呼ばれる)は、高精度マップが使える範囲限定される。対してテスラは、しばらくのあいだレベル4の範囲で運行されるものの、自社開発のFSD(フルセルフ ドライビング)の強みを活かし、マップなしでセンサーもカメラのみで可能な限り自動運転の範囲を広げることを目指している。

画像: Unsupervisedのロボタクシー「Cybercab(プロトタイプ)」。遠隔監視なしの完全無人運転の実現を目指す。

Unsupervisedのロボタクシー「Cybercab(プロトタイプ)」。遠隔監視なしの完全無人運転の実現を目指す。

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