開発は順調、水素インフラの整備が課題
ブルージェーは、東京都江戸川区の町工場「西川精機」を開発母体として、日本大学や地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター、トヨタ紡織などが協力する「産学官連携体制」で開発されている。2023年12月にプロジェクトを開始し、現在は試作モデル開発の最終段階を迎えているという。
モデルラインナップは「電気自動車(BEV)」タイプと、それに燃料電池システムを追加搭載した「プラグインFCEV」タイプの2種類で、両タイプとも駆動用電源として家庭用100V電源から充電可能なリチウムイオンバッテリーを採用。後者については、駆動用バッテリーを補助充電することを目的に、トヨタ紡織の燃料電池システムがレンジエクステンダーとして組み込まれている。

左に発電用の水素カートリッジを、右に予備カートリッジを格納する。格納容器のフタはペットボトルキャップのように回転させて開ける。
フルスロットル状態では発電能力が電力消費に追いつかないので、信号待ちの停車時や家庭用コンセントがない出先での駐車時に、「電池残量を自動回復してくれる装備」として想定されているようだ。

水素タンクを格納容器に押し込み、タンク先端にホースをつなげるとタンク交換が完了する。
なお、水素の供給は、水素吸蔵合金を用いたコンパクトな水素タンクごと交換するシステムで運用する。高圧ガス保安法に抵触しない1MPa未満の低圧タンクゆえに安全性が高く、カセットコンロのガスボンベのようにユーザー自身で交換作業を行えるメリットがある。

水素タンクの充填は黒いホースをタンクの先端に差し込むことでできる。今回は奥に見える業務用水素ボンベから供給しているが、より気軽に充填できるようになれば普及が進むかもしれない。
しかし、現状では低圧水素タンクの充填サービスはビジネスや研究目的のものが多く、一般人が気軽に利用できる充填スポットの整備にはまだまだ時間がかかると予想されている。
そのため、ブルージェーの発売時期もモデルによって異なり、電気自動車タイプは2026年秋頃である一方で、プラグインFCEVタイプは水素の社会インフラが整い、一定の販売台数を見込めるタイミング(メーカーはおよそ2年後)でのリリースを想定される。気になる車両価格は50万円前後、フルオプションで100万円前後となる見込みだ。
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