モデル3のアップデート版で消えたウインカーレバーは健在
インテリアは先にアップデートされたモデル3と同じベクトルにある仕上がりに。ダッシュボード、センターコンソールほか各部は再設計されるとともに表面を覆う素材を変更、キャビンを囲むようなアンビエントライトも採用された。ドアガラスはすべて二重で外部から入る騒音を低減し、新たに採用されたオーディオシステム(セレスティアルサウンド)の効果も相まってクルマに乗っていることを忘れるかのような没入空間を実現しているという。
一方、モデル3で廃止されたウインカーレバーは残されている。走行モードの切り替えは新採用の15.4インチ(従来型は15インチ)に拡大されたタッチスクリーンに集約された。また、後部座席側にもセンターコンソール後端に8インチのモニターが追加されている。
前後のシートは、デザイン、表皮とも変更された。とくに後席にはベンチレーテッド機能とともにパワーリクライニングリアベンチ機構が採用され、快適性と利便性がともに向上しているのはグッドニュースだ。
モーター出力やバッテリー容量は未公表だが走り時はさらに上質に進化
AWDロングレンジの航続距離は自社測定値で635km。従来モデルはWLTPモードで605kmだったので微増といえるレベルか。一方、0→100km/h加速は4.3秒となり従来モデル(5秒フラット)より0.7秒速い。数字だけを見ると大したことがないと思われるかもしれないが、体感的にはかなり速くなったと感じられるはずだ。最高速度は201km/hだ。従来モデルは217km/hだったが、どうやら速度リミッターがかけられている模様。より速いモデルは後日追加されるはずの「パフォーマンス」グレードを待つべきだろう。
対して、RWDの航続距離は自社測定値で547km、従来型はWLTPで507kmだったのでこちらの方が航続距離は伸びたことになる。また、0→100km/h加速は5.9秒と従来型(6.9秒)より1秒も短縮されている。最高速度:201km/hも同じくリミッターで抑制されているようだ。
バッテリーやモーターに関して日本仕様の公式発表はないが、中国仕様の搭載バッテリーは、AWDロングレンジが78.4kWh、RWDが62.5kWhとアナウンスされたようだ。中国独自のCLTCモードによる航続距離は、前車が719km、後車は593kmとされている。CLTCモードはWLTPかなり甘めの数値がでるが、国内仕様の数値を見る限り絶対的な速さではなく、トータル性能のレベルアップを狙ったアップグレードであると判断して良いだろう。