2024年8月8日、KGモーターズはミニカー規格のEV「mibot(ミボット)」を発表し、車両価格100万円に設定したうえで予約受付を開始している。今後も開発や試乗会の実施、モニター調査などが続けられて、2025年度に広島県内での生産がスタートするという。

販売だけではない。KGモータースが目論むmibotの将来設計

2025年度からの販売が始まるmibotだが、KGモーターズが目指す事業は「売る」だけではない。企業理念として「誰もが、安全に、快適に、手頃な価格で自由に移動できる世界」の構築を掲げる同社は、シェアリングや自動運転技術の投入によるMaaS事業も検討しているのだ。

2024年3月にENEOSとの協業を開始したKGモーターズは、エネルギー供給、カーボンニュートラルなモビリティと生活関連サービスを展開していくことを表明しており、サービスステーションでのシェアリングサービス展開となるかもしれない。

一方で2024年問題による運送業界の課題はバスをはじめとする公共交通網の減便を招き、移動の自由が確保されない状況が各地で増えつつある。その原因としてドライバー不足という側面の他方では、利用者減少もまた大きな要因になっている。そうした状況において、多人数乗車のモビリティを使用したサービス展開には、効率面での限界があるとKGモーターズの楠 氏は言う。

画像: 全幅は約1.2mと小さいが、1人乗りでガラス面の広さにより窮屈さを感じない。ドアトリムや窓など多くの部品が左右対称デザインになっている。

全幅は約1.2mと小さいが、1人乗りでガラス面の広さにより窮屈さを感じない。ドアトリムや窓など多くの部品が左右対称デザインになっている。

ひとり乗りのmibotに「運転手を必要としない自動運転レベル4のシステム」が搭載できれば、ユーザーに呼ばれたときだけ稼働するオンデマンドによる交通サービスを構築できる。事業者にとっては維持コストは低く、利用者にとっては利便性の高いサービスとなる。

自動運転レベル4はいま、バス事業者や地方自治体などによる実証実験が行われており2020年代後半には実装、普及していくことだろう。こうしたシステムをミニカー用に小規模化すれば、そう遠くない将来にオンデマンド式自動運転輸送サービスをはじめられるとしている。

販売、シェアリング、自動運転と、mibotを活用したさまざまなサービス展開を計画しているKGモーターズだが、現時点では量産体制の確立と販売に注力するとのことで、シェアリングも自動運転も今後の検討案件として進んでいくという。まずは2025年前半での開催を予定されている試乗会、2025年4月以降に始まるモニター企画に期待したい。

KGモーターズ mibot 主要諸元

●全長×全幅×全高:2490×1130×1465mm
●車両重量:430kg
●最高速度:60km/h
●定格出力:0.6kW
●バッテリー:リチウムイオン
●充電時間:5時間(AC100V)
●航続距離:100km(30km/h定地走行テスト値)
●タイヤサイズ :145/70R12
●車両価格:100万円(税込)

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