2023年10月23日、ツバメインダストリ株式会社は「ジャパンモビリティショー(JMS) 2023」で、搭乗型ロボット「アーカックス(ARCHAX)」を初公開すると発表した。なお、アーカックスはただのコンセプトモデルではなく、すでに先行販売が開始されている「市販品」の搭乗型ロボである。

価格は4億円、超富裕層がターゲット

日本が世界に誇る、自動車/ロボティクス/アニメ/ゲーム/重機/現代アートの各分野の要素を詰め込んだアーカックスは、SFに出てくるような大型ロボットに実際に乗り込んで操縦するという、多くの人が憧れた夢の体験を現実にするものとして世界に発信すべく誕生したモデルだ。

搭乗型ロボットという新しいマーケットの形成を目的に、超高級車や自家用ジェット機のようなラグジュアリー市場の顧客がターゲットとなる。それはもちろん超富裕層ということになるが、2023年9月には5台限定、価格はなんと4億円で国内先行販売が開始されている。ちなみに、今後は国内だけでなく海外向けの受注販売も行われる予定である。

画像: ロボットモードではすべての可動部の操作が可能

ロボットモードではすべての可動部の操作が可能

ロボットモードとビークルモードの2種類のモード変形が用意され、ビークルモードでは全長5.9m×全幅3.1m×全高3.9mの車体サイズ、重量3.5トン、最高速度10km/hというスペックを持つモビリティだ。

全ての可動部を操作可能なロボットモードでは、左右2本のジョイスティックでロボットの腕、手、腰を2つのペダルで操作を直感的に行うことが可能だ。なお、このモードでは、ロボットとしての全操作ができる代わりに最高速度が2km/hに制限される。

そのため、移動に適したビークルモードが用意されており、このモードでは最大10km/hでの移動が可能なほか、搭乗用ラダーが地面に近いところまで降りてくることで、コックピットへの乗り込みをスムーズに行うことができる。ただし、可動部が前脚ステアリングと後脚走行モーターに限定されるため、乗り込みと移動に特化したモードとなっている。

画像: 移動特化のビークルモード時は、走行速度が上がる代わりに腕などの操作が不可能になる

移動特化のビークルモード時は、走行速度が上がる代わりに腕などの操作が不可能になる

また、こうしたモビリティでは安全基準を満たしているのかが重要だが、アーカックスではパイロットが搭乗して運転する、建設機械の安全規格(JIS A 8340-1・ISO 20474-1)、システムは産業用ロボットベース産業用ロボットの安全規格(JIS B 8433-1・ISO 10218-1)、機能安全では機能安全規格(JIS B 9705-1・ISO 13849-1)に沿ったセーフティシステムの設計と機能安全に対応したコントローラーとモータードライバーを採用することで、十分な安全性が確保されているとのことだ。

本モデルは「ジャパンモビリティショー 2023」への出展され、1時間に1回動作デモを実施する予定となっている。興味がある方はぜひ会場に足を運んで直接見てみてはいかがだろうか。

アーカックス 主要スペック

製品名   :搭乗操作型ロボット『アーカックス』
全高    :4.5メートル
重量    :3.5トン
モード変形 :ロボットモード/ビークルモード
速度    :10km/h(ビークルモード時)
走行    :前輪操舵 後輪駆動
動力    :バッテリー駆動(DC300V)
関節自由度 :26
操作方式  :搭乗操作/遠隔操作
操作デバイス:ジョイスティック×2/ペダル×2/タッチパネル
表示システム:ディスプレイ×4/カメラ×9(切替表示)
フレーム  :鉄(SS400系)/アルミ合金
外装    :FRP/3Dプリンター(ASA)
価格    :4億円

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