モデルの特徴
4輪の「ChatKart」、2輪の「ChatBike」ともに特定小型原付モデルとなるので、走行上のルールはいろいろとあり、それを理解しておかなければならないが、16歳以上であれば免許がなくても運転ができる。
免許なしで運転できるとは言え、その造りは本格的だ。まずハンドルと車体自体は2輪と4輪の両モデルとも共通しており、下部の車輪の個数や4輪モデルには車体後部にカゴが備わっているという点が大きな違いとなる。そして両モデルともにシートと前後サスペンションを備え、キックボード型と比べて安定した走行を実現している。また、特徴的な四角い車体の内部が荷物入れになっているので、ちょっとしたものを入れての走行も可能だそうだ。
また、充電についても車体充電と取り外しての充電に対応している。家の中で充電することも可能なわけだ。さらにパーツ交換により一般原付化やミニカーへ仕様変更できるサービスも展開を予定しているそうだ。今後は特定小型原付の枠にとらわれずさまざまなニーズに対応することも視野に入れている。
さて、今回発売された4輪モデルについては、若者向けのニーズを満たすとともに、免許を返納した高齢者が公道を安心して乗ることができる「シニアカー」と捉えることもできる。一般的なシニアカーは、歩行者扱いで最高速度6km/hの歩道走行に限定されるが、今回の4輪モデル「チャットカート」は特定小型原付なので、シニアカーとは異なり乗り込む際にはまたがる必要はあるものの、最高速度20km/hの公道走行モードと最高速度6km/hの歩道走行モード(シニアカー相当)を使い分けて利用可能だからだ。
今後、こうした4輪タイプの特定原付が各社から登場すれば、電動キックボードのような実質的に“若者専用”のモビリティだけでなく、老若男女幅広く使えるユニバーサルな特定小型原付の世界が広がっていくことになるだろう。
ちなみに、現在レゾンテックの協力のもとでワイヤレス給電の導入も目指しており、スマホアプリでカートを呼んだり利用後に給電スポットまで自走して帰還するシステムの開発や、モビリティと会話ができるようなシステムの開発も検討を進めているそうだ。