9月5日〜10日、ドイツ・ミュンヘンで開催されるIAAモビリティショーで、BMWは開発中の全固体電池の全貌を公開、併せて新開発のEV専用プラットフォームを初採用する次世代EVの量産プロトタイプを2台同時に発表する。(タイトル写真はCES2023で公開されたコンセプトカー「i Vision DEE」)

EV専用プラットフォーム初採用の量産プロトも公開

そしてIAA2023のBMWにはもうひとつトピックがある。2025年末から生産が始まる次世代EVの量産プロトタイプの公開だ。次世代型EV専用アーキテクチャー「Neue Klasse(ノイエクラッセ:新たなクラス)」を初採用するセダンとSUVの2台を同時に出展するという。

画像: 出展されるのはスポーティなセダンとSUV。このコンセプトモデルからどのように進化しているかが楽しみだ。

出展されるのはスポーティなセダンとSUV。このコンセプトモデルからどのように進化しているかが楽しみだ。

セダンに関しては、2023年1月に開催された「CES2023」に出品されたコンセプトカー「i Vision DEE」でデザインコンセプト明らかにされており、今回出品される市販プロトとのあいだに「大きな違いはない」とのことだ。

3シリーズ相当のボディサイズなので、生産終了した“i3”のネーミングを継承する可能性も指摘されている。SUVに関して詳細は不明ながら、セダンと同一サイズのホイールベースを採用する可能性が高い。

ガソリン車のプラットフォームを使いまわすのではなくEVに特化した設計であり、高性能バッテリー(第6世代と呼ばれる円筒形リチウムイオンバッテリー)と高性能モーターを効率的に配置した専用EVアーキテクチャーになる。

そこに車載OSやソフトウエア、アプリケーションを搭載して新たなユーザーエクスペリエンスやユーザーインターフェースを実現する。その関連技術の一例として、CES2023では「複合現実スライダー(Mixed reality slider)」と呼ばれるヘッドアップディスプレイ技術を公開していた。

画像: メータークラスターは存在せず、代わってフロントガラスの下部前面にさまざまな情報が表示される「Mixed reality slider」は、ノイエクラッセ・アーキテクチャーを採用する全車に装備される。

メータークラスターは存在せず、代わってフロントガラスの下部前面にさまざまな情報が表示される「Mixed reality slider」は、ノイエクラッセ・アーキテクチャーを採用する全車に装備される。

この新型EVセダン、そしてSUVは、2025年後半から生産開始。ハンガリーの新工場を皮切りに、ドイツ、中国へと拡大し、2027年にはメキシコでも生産が開始される。また、2027年時点で上記2モデルに加え、「ノイエクラッセ」を採用する新型EVは6モデルに拡大する計画だ。今後のBMWの電動化計画で極めて重要な役割を担っていることが伺われる。

いよいよ本気の勝負に出るBMW、今回のIAAモビリティショーで、その手の内が明らかになるだろう。

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