水素タクシー普及のきっかけになるか
タクシーアプリ「S.RIDE(エスライド)」は、ソニーグループが保有するAIとIT技術を活用して開発したタクシー配車アプリ。宮城県/茨城県/埼玉県/千葉県/東京都/神奈川県/静岡県/愛知県/石川県/大阪府の10都府県でサービスを展開している。
そんなエスライドが、2025年9月3日より東京都内で燃料電池車「クラウン FCEV」を活用した水素タクシーの配車を開始した。
この取り組みは、東京都が同日に発足させた新プロジェクト「TOKYO H2」の一環として行われるもの。TOKYO H2は、「水素で世界をリードする東京」を目指して東京都と関連企業・団体が連携し、水素をテーマにした取り組みを推進するプロジェクトである。
今回の導入では、トヨタ自動車によって開発された「クラウン FCEV」を、国際自動車と大和自動車交通、そして小松川タクシーの3社がそれぞれ1台ずつ導入し、計3台の水素タクシーを運行する。これらのタクシーは「S.RIDE」アプリを通じて「水素タクシー」として配車できるとしている。

タクシーアプリ「S.RIDE」画面右上の「TOKYO H2」のアイコンをタップし、限定車両「水素タクシー」を選択することで、燃料電池タクシーを配車できる。
導入されるクラウン FCEVは二酸化炭素を排出しない環境性能に加え、高い静粛性を備えているほか電動リクライニング機能やマッサージ機能など、快適性を向上させる装備を搭載して従来にはない上質な移動体験を提供する。
エスライドによると、2026年3月までに100台規模まで拡大する計画だという。インフラ整備含め、水素利用が広まるきっかけとなるのか、今後の展開に注目が集まっている。

