2026年後半に投入される軽規格に準拠した専用設計の軽乗用EV
BYDオートジャパンの発表によると、2026年後半に投入される軽自動車規格の乗用EV(以下、軽EV)は、プラットフォームからすべてを専用開発して日本市場に特化した軽乗用車であるという。現在、国内の大手自動車メーカーから販売されている軽EVは、日産サクラと三菱eKクロスEVの2車。2025年度中にはホンダもN-ONEベースの新型軽乗用EVを発売予定だ。
軽商用EVでは三菱のミニキャブEVとその日産版であるクリッパーEV、ホンダのN-VAN:eが販売されており、2025年中には、トヨタ・スズキ・ダイハツの共同開発による軽商用EVも各社から発売される。これから2026年にかけて、日本のEV普及率が加速するのではないかと期待されている。
その軽EV市場に、海外ブランドのBYDがニューモデルを投入するというのだから、注目が集まるのも当然だ。BYDジャパンは、軽自動車市場の特異性も十分認識している様子であり、「軽自動車ビジネスに豊かな経験を持つ人材の募集を行います」とも発表。5月中には人材募集専用のサイトも開設するという。国内の自動車メーカーや販売店が戦々恐々とするのも無理はない。

2024年度は2万832台を販売した日産サクラ。車両本体価格は259万9300円から。
バッテリーまで自社で開発・生産するBYD。圧倒的なコスパで攻めてくる?
BYDと言えば、まず連想するのはその圧倒的に強いな価格競争力だ。去る2025年4月15日に日本で発売されたシーライオン7は、後輪駆動車(RWD)が495万円、全輪駆動車(4WD)が572万円。どちらもフル装備だ。
車格的に近い日産アリアは、RWDが659万0100円から、4WDは719万5100円から。あくまで車格によるイメージだが、シーライオン7のコストパフォーマンスの高さはなんとなくイメージしていただけるだろう。なお、BYDは2025年4月1日に既存ラインナップの構成と価格を見直して、ドルフィンが299万2000円から、ATTO 3が418万円からという値下げにも踏み切っている。

4月15日に国内発売されたシーライオン7。シールと並ぶ国内BYDラインナップの旗艦だ。