2026年に岩手、2028年に東京へ。JR東日本が手がけるエアモビリティ事業
もちろん東日本でエリアも、愛知、静岡、茨城の各県をはじめさまざまな自治体と事業者が、早期の商用運航の実現を目指して活動している。そこに加わる新たなプレイヤーとして注目を集めているのが「JR東日本」だ。
2025年2月4日、2026年春の開業に向けて岩手県雫石町小岩井農場にJR東日本が建設中のホテル「AZUMA FARM KOIWAI」で、送迎・観光用にeVTOLの採用を検討していることが明らかにされた。eVTOLはスカイドライブ製「SKYDRIVE(SD-05型)」が採用される予定で、運行サービスもスカイドライブが行う。
実現すれば、本格的な商業運行が2026年春、つまりあと1年後に東日本・東北エリアで始まることになる。機体の型式認証をはじめ、チケット価格や垂直離着陸施設(バーティポート:Vertiport)の設置場所など調整事項は残るが、2025年内にはおおよそのインフォメーションが届くだろう。

JR東日本とスカイドライブは、建設中のホテル「AZUMA FARM KOIWAI」と盛岡駅間の送迎・観光用途にeVTOLの採用を検討中。詳細は調整中だが、早ければ2026年中に実現する。(画像はイメージ)
また、2025年3月27日には東京都港区の高輪ゲートウェイ駅に直結する国内最大規模のエキマチ一体の街「TAKANAWA GATEWAY CITY」がグランドオープニング(=まちびらき)されるが、そこで2028年に商用運航開始を目指すeVTOLの1/3モックアップも展示される。TAKANAWA GATEWAY CITYを離発着場所として、半径400kmの範囲でプレミアムな国内観光の提供を目指すという。

3月27日にグランドオープンする「TAKANAWA GATEWAY CITY」には、同所より離発着する予定のeVOL(1/3モックアップ)も展示され、サービスのあらましも明らかにされる。
サービスの内容(概略)は展示会場にて披露されるとのことだが、2028年には東京の空をeVTOLが飛ぶ可能性は高い。なおこちらのサービスに使用される機体は、米国ASKA社の「ASKA A5」となる模様。完全な電動ではなく、エンジンで発電するシリーズハイブリッド機だ。航続距離は400kmと発表されており、燃料の補給のみで繰り返し飛行できる。また4つの車輪がついており、道路も走れる文字どおりの「空飛ぶクルマ」だが、残念ながら日本では道路を走ることはできない。

「TAKANAWA GATEWAY CITY」から離発着するeVTOLは米ASKA社製の「ASKA A5」が採用される見込み。北米の一部エリアではローター翼を折りたたんで公道走行も可能。