2025年2月13日(現地時間)、フォルクスワーゲンは同年3月に発表予定のエントリーEVコンセプトカーのデザインスケッチをインスタグラムの公式アカウントで公開した。車名は「IDEVERY1」と表記されており、2027年に2万ユーロ(およそ320万円)で市販が始まる新型EVの車名は「ID.1」でほぼ確定したとみていいだろう。さらに日本でも、今夏に待望の「ID.Buzz」の発売が決定。アグレッシブに攻めるフォルクスワーゲンの最新情報をお届けする。

一気に加速しそうな欧州Aセグメント。最大のライバルはトゥインゴE-Techに

2026年に発売される「ID.2」と同じく前輪駆動に特化したMEBエントリープラットフォーム上に構築されることは公表されているが、車両の詳細に関する情報はまだ少ない。漏れ伝わるところでは全長は3.5~3.6mと非常にコンパクトで、とくに混み合った都市部での移動に最適化したパッケージングであるという。

スケッチでは巨大なタイヤでデコレートされているのでサイズ感は伝わりにくいが、事実上の従来モデルとなる「up!」あるいは「e-up!」と同じく正方形に近いフォルムにまとまられている。ちなみにその構想のベースと思われるコンセプトカー「ID.LIFE」(2021年にIAAで公開)は、バッテリー容量57kWhで、航続距離は400kmと謳われていた。すでに当時から目標価格2万ユーロと謳われていたことは注目に値する。

画像: 一気に加速しそうな欧州Aセグメント。最大のライバルはトゥインゴE-Techに

この2万ユーロという挑戦的な価格設定を実現するためには、欧州域内での生産・販売に的を絞る一方で、シュコダやセアトなど同じく欧州で展開するフォルクスワーゲングループの他ブランドでの水平展開は視野に入れているだろう。

欧州市場での最大のライバルは、2026年に発売予定のルノーの新型トゥインゴE-Tech。こちらは2万ユーロ以下のスターティングプライスを掲げており、価格的にほぼ同等となる。日産も欧州市場でEVによるAセグメントの再参入を検討するなど、欧州のシティカー市場ではEV化が今後のトレンドになる可能性がある。

画像: 2026年にはルノーからAセグメントの「トゥインゴE-Tech」が発売される。こちらは2万ユーロ未満の発売が予告されている。

2026年にはルノーからAセグメントの「トゥインゴE-Tech」が発売される。こちらは2万ユーロ未満の発売が予告されている。

なお、「ID.1」の生産は欧州、販売も欧州国内に限ることでコストダウンとともに驚異的なプライスを実現するとみられる。日本への導入はあまり期待しないほうがいいかもしれないが、すでにID.2の日本導入の可能性については言及されており、こちらは期待していいだろう。併せて、ID.2のSUV版も導入の可能性は高い。

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