オーソドックスなハッチバックからクーペSUVスタイルに。“ミニ アリア”と言われるほどの大変貌を遂げる第3世代の「リーフ」の発表が迫っているようだ。2025年4月以降、まずは英国サンダーランド工場で生産が開始されると伝わる新世代グローバルEVの最新情報をまとめてみた。

最大のトピックはAWDグレードが追加されること

新型リーフは、すでに公表されているようにプラットフォームはアリアと同じくCMF-EVがベースになり、新たに導入されるモジュラー工法の採用で外装/内装材や構造部材の一部を今後投入される新型EV(新型キャシュカイや同ジューク)などと共用する。効率と開発のスピードアップを狙った、これからの日産EV戦略のコアとなる新たな生産方式だ。

そして新型リーフ最大のトピックは、FWDのみだった従来型に対して、新たにAWDの選択が可能になることだろう。プラットフォームにアリアと同じCMF-EVを採用するとともに、モーター、インバーター、減速機が一体化した “3-in-1”(いわゆるeAxcel)が搭載されて、居住スペースを拡大しつつリアにモーターを追加することが可能になったのは朗報だ。AWDには車両姿勢の安定化と乗り心地の向上を実現する“e-4ORCE”の採用も期待できる。航続距離はFWDモデルで現行型比25%増の420km台後半に伸びると予想されている。

画像: 新型リーフから採用が始まる新開発のeAxel。駆動ユニットがコンパクトになることで室内の居住性が向上、さらに次世代e-POWERとの共用部品を増やすことで生産コストの低減を両立する。

新型リーフから採用が始まる新開発のeAxel。駆動ユニットがコンパクトになることで室内の居住性が向上、さらに次世代e-POWERとの共用部品を増やすことで生産コストの低減を両立する。

CセグメントEV市場にはすでにライバルが多数存在する

上述のとおり、新型リーフはグローバルカーであり、英国サンダーランドを皮切りに、日本の栃木工場、米国ミシシッピ州のキャントン工場などでも順次生産を開始する。日本はともかく、海外ではもっとも手ごろな日産EVとしての普及が期待されているが、初代がデビューしたころとは状況は大きく異なり、CセグメントのEV市場は、いまやライバルがひしめくレッドオーシャンでもある。なかでも欧州市場では、関税が引き上げられたとは言え価格競争力に優れる中国勢との真っ向勝負になる。

ともあれ、公道テストの模様が目撃されるなど、その発表は着実に近づいていることは確実だ。早ければ、来る11月7日に開催される「2024年度 上期決算発表」で世界初公開される可能性もある。新型リーフは日産がまさに社運を賭けたクルマであり、2030年までに19車種のEV投入を目指す長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」のもとに登場する第一弾だ。量産EVのパイオニアとして、第3世代となる新型リーフに寄せられる期待は大きい。

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