EV化されたポルシェマカンが話題だが、その技術基盤の多くを共有するアウディ新6シリーズのデビューも迫ってきた。まずはクロスオーバーの「Q6 e-tron」、次いでセダン「A6 e-tron」とワゴン「A6アバント e-tron」が登場する。すでに多くの情報が公式にアナウンスされているが、今回は新世代マカンとの比較も交えながら、アウディ次世代EVを正式発表前に予習しておこう。

アウディQ6 e-tronは本格的SDV思想を採用する

昨年9月の「IAAモビリティ2023」でその概要が発表されたアウディの新型クロスオーバーSUV「Q6 e-tron」が、2024年第1四半期末に正式発表される。当初の計画からだいぶ遅れての発表となるが、アウディはこの新世代EVシリーズを起爆剤にeモビリティカンパニーへの変貌を一気に加速する目論見だ。アウディは2023年に約190万台の生産台数のうち17万8429台のEVを販売し、これは22年比で51%もの増加になった。「Q6 e-tron」はその流れを一気に加速させる次世代EVの先駆けという役割を与えられているのだ。

最大の特徴とも言えるのが、本格的なSDV思想を導入した「PPEプラットフォーム」によるスケーラブルEVアーキテクチャーの採用だ。ポルシェと共同開発した「PPE(Premium Platform Electric)」が新たな技術基盤として採用される。800Vオペレーションの採用と100kWhバッテリーの搭載により、航続距離は最大600km以上(WLTPモード)を達成。急速充電は最大270kWに対応しており、わずか4分間の充電でも100km相当の航続距離を回復できることが謳われている。

これに組み合わされるソフトウエア=エレクトロニクスプラットフォームが「E3アーキテクチャー」。進化したコネクテッド機能により、さまざまなインテリジェント機能は継続的なソフトウエアのアップデートにより常に最新の状態に保たれる。

また、スマートフォンを介さずに直接アプリをダウンロードすることも可能だ。登場時には新型マカンと同じく「E3 1.2」を搭載するが、追ってOTA(オーバー・ジ・エア)により「E3 2.0」」にアップグレードしてSDV(ソフトウエア・デファインド・ヴィークル)としての魅力をさらに追及、その先では自動運転領域の充実とともに3段階のバージョンアップを行い、次世代にバトンタッチする計画だという。

ボディサイズは現行Q5よりやや大きくなった

「Q6 e-tron」のボディサイズは、全長4766×全幅1936×全高1681mm。つまりプラットフォームを共有する新型マカン(同4784 ×1938×1622mm)とほとんど変わらず、あえて言えばよりSUVらしく50mm弱背が高い。内燃機関を搭載する現行型「Q5」(同4680×1900×1665mm)よりわずかに大きくなる。一方、前後オーバーハングの短縮およびホイールベースの延長とフロアのフラット化により、居住スペースは大幅に拡大される。

画像: 全高以外は新型ポルシェマカンとほぼ同じボディサイズ。現行「Q5」と比べるとやや大きい。

全高以外は新型ポルシェマカンとほぼ同じボディサイズ。現行「Q5」と比べるとやや大きい。

ボディタイプは、従来と同じくオーソドックスなSUVスタイルに加えてスタイリッシュなクーペタイプの「Q6 e-tronスポーツバック」もラインナップする。「Q6 e-tron」の荷室容量は526L、リアシートをたためば最大1529Lまで拡大できる。さらにボンネット下には64Lのフロントトランクを備え、充電ケーブルや小型の旅行バッグなどを収納できる。

This article is a sponsored article by
''.