高速道路での自動運転が可能に
今回発表された「BMW パーソナル パイロット L3」は、文字通り自動運転レベル3に対応した、特定の状況でドライバーを運転負荷から解放し、車速、前方車両までの距離、ハンドル操作をコントロールする新機能だ。
具体的には、構造的に車道が分離された高速道路を最高速度60km/hまでの範囲で走行する際に、システムが運転操作を代替し、ドライバーは運転以外の車内アクティビティに集中することを可能にする。たとえばメールを編集したり、携帯電話での通話や車載ディスプレイでのビデオ視聴など、運転とは関係ないことをドライバーができるようになる。
また、洗練されたセンサーにより、夜間など暗い状況においても自動運転機能を実行可能な世界初のシステムである点も注目に値するだろう。
ただし、自動運転レベル3には一点注意すべきことがあり、道路上の状況に応じてシステムが手動運転を要求する場合にはすぐにドライバーが運転に復帰しなければならない。BMW パーソナル パイロット L3では、ドライバーが運転操作を引き継がないでいると、車両は自動的に車両を停止する仕組みとなっているため、睡眠などシステムの要求を認識できない状態では使えないことになる。
BMW パーソナル パイロット L3を搭載可能な車両
「BMW パーソナル パイロット L3」は、2024年3月以降発売のBMW 7シリーズで選択可能で、6000ユーロ(97万円)の有償オプションとして2024年3月以降のモデルに設定される。ただし、「i7 eDrive50」と「 i7 M70 xDrive」では選択できないオプションとなる。
また、最新の道路情報とリンクしたライブHDマップとリアルタイムのGPSトラッキングに車載の360度センサー、5G通信によるクラウド連携技術により実現したもので、BMW パーソナル パイロット L3搭載車両には、カメラのほかに車両の周囲と道路の状況を監視するための最新世代の超音波センサー、レーダーセンサー、 高感度 3D LiDARセンサーも装備する。
ちなみに、BMW パーソナル パイロット L3は、5G通信を利用したクラウド連携機能に依存するため、BMW Connected Driveサービスの利用が必須となる。