2023年9月28日(現地時間)、ホンダは北米市場向けでは初の量産EVとなる「PROLOGUE(プロローグ)」を正式発表した。2024年初頭から北米及びカナダで発売する。GM(ゼネラルモーターズ)との共同開発車であり生産もGMが行う。両社の密接な関係は、今後の北米市場におけるEV覇権の争奪戦にも大きな影響を及ぼしそうだ。

2027年には量産価格帯の共同開発車を複数投入

GMとの協業は今回で終わりではない。両社の蜜月関係はさらに続き、しかも車両の共同開発にとどまらず、自動運転モビリティサービス、エネルギーサプライチェーンの構築など多方面にわたる。

2027年には、次世代アルティウム アーキテクチャーをベースに、両社が共同開発している新EVシリーズの販売が始まる。コンパクトSUVを含む手ごろな価格帯のEVシリーズであり、生産はホンダのオハイオ工場(メアリズビル四輪車工場ほか)が担当する。

コストや航続距離などにおいて従来のガソリン車と同等レベルの競争力を持つ量販価格帯EVという位置づけで、今後世界的に高まるリーズナブルなEVのニーズに対応する。日本での発売も期待できるかもしれない。

日本でも共同でライドシェア事業を展開予定

ホンダとGMは自動運転モビリティサービスの展開にも乗り出している。2018年10月には、ホンダ×GM に加えて、自動運転システムの開発を担うクルーズ(GMクルーズホールディングスLLC)の3社による自動運転技術を活用したモビリティサービス事業の実現に向けた協業を行うことを発表。無人ライドシェアサービス用車両「クルーズ オリジン」の共同開発をスタートしている。

画像: 対面6人乗りの「クルーズ オリジン」。ホンダとGMの共同開発車(写真はイメージ)。

対面6人乗りの「クルーズ オリジン」。ホンダとGMの共同開発車(写真はイメージ)。

すでに試作車も完成している「クルーズ オリジン」は、3社で共同開発を行った自動運転モビリティサービス専用車両だ。いわゆる「レベル4」に該当し、定められた条件下に限り、すべての運転タスクをシステムが行うため完全自動運転=無人となる。運転席は存在せず、当然、ハンドルやアクセルもない。ユニークな対面6人乗りの車内はホンダがステップワゴンやオデッセイの開発で培った知見が活用され、向かい合ってもゆったり座れる広々としたスペースを生み出している。

画像: 「クルーズ オリジン」日本仕様の量産試作車もすでに完成。あとは実証実験の開始を待つばかり。

「クルーズ オリジン」日本仕様の量産試作車もすでに完成。あとは実証実験の開始を待つばかり。

2022年から北米ではテストを開始しており、今後は東京都内での実証実験や事業開始に向けた実証実験も検討している。東京都心部での事業展開に向けて、帝都自動車交通/国際自動車と基本合意書を締結している。

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