9月12日(現地時間)、アメリカン・ホンダモーター、BMWグループ、フォード・モーターの3社が、北米でEVを活用した電力ネットワークサービス事業に進出し、新会社「Charge Scape(チャージスケープ)」の設立に合意したことを発表した。電力ネットワークとは、発電や送電、変電や配電のために使う電力設備がつながって構成するシステムのこと。ここにEVを効率良くつなげることで、電力の安定供給とともに電力会社のコスト低減もめざすという。(タイトル写真はイメージです)

充電規格の覇権争いではなかった。相次ぐNACS規格採用の深層

北米のEV充電規格がNACS(North American Charging Standard:いわゆるテスラ方式)に統一され、フォード、GM、リビアンなど現地メーカーだけでなく、ボルボ、ポールスター、メルセデス・ベンツなどの欧州勢、そして日産も北米でのNACS規格採用に舵を切った。去る9月7日にはホンダも北米でのNACS採用を正式に発表したばかりである。

設備の老朽化や通信エラーを始めトラブルの多かった従来の北米充電規格CCS1(Combined Charging System 1)に代わり、テスラが開発したNACS規格を採用することで、すでに全米で1万9000基を上回る設置台数を誇るテスラの急速充電器「スーパーチャージャー」の利用が可能になる。EVユーザーの利便性は飛躍的に高まることになる。

さらに言えば、公式には発表されていないものの、NACSには日本のCHAdeMO規格の専売特許だと思われている「双方向充電(いわゆるV2X)」に対応する機能が設計に盛り込まれている。ここも一連のNACS採用発表の裏に隠された重要なポイントだ。

一方、ホンダ、GM、BMW、メルセデスベンツ、ヒョンデ、キア、ステランティスの7社は、米国/カナダでNACSとCCSに対応する高出力急速充電器を採用する独自の充電ネットワークを構築する合弁会社の設立に合意、2023年内に会社設立を目指すことを発表した(現地時間2023年7月26日)。その背景にあるのは、単に充電ポートにNACS規格を採用するだけでは、“おいしいところ”をテスラに持っていかれてしまうからだ。

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