ドローンを対潜哨戒任務に活用
近年、安全保障環境の変化を背景に滞空型無人機システムの重要性が増している。川崎重工は、長年にわたり哨戒機分野で培ったシステムインテグレーターとしての技術と知見を活かし、将来のシステムの在り方について幅広い観点から検討を進めている。
一方、「ユーロドローン」は2029年に初飛行を予定している遠隔操縦型の無人機(ドローン)だ。ドイツ、フランス、イタリア、スペインの4カ国による共同開発が進められており、エアバスもプロジェクトに参画している。

最大40時間飛行し続けられる滞空性能と、2.3トンというペイロードがウリだ。
同機は、空中情報収集、監視、目標捕捉、偵察から、早期警戒、信号情報、海上哨戒、対潜水艦戦まで幅広い任務に対応可能で、最大2.3トンのペイロード(燃料を除く最大積載量)を搭載して、最長40時間飛行できる長時間滞空能力を持つ。
競合製品と比較すると、ユーロドローンは飛行時間が非常に長く、対潜水艦戦用のソノブイや魚雷など、より多くの任務ペイロードを搭載できるため、広大な海域を監視する必要のある日本にとっても最適なモデルとされている。
今回、両社は覚書を締結し、将来の日本向け海上型ユーロドローンの設計、開発、商業化に関する選択肢を検討することになった。これには、日本製センサーやアクチュエータの統合、製造および維持管理における日本産業界のその他の潜在的な業務分担などが含まれており、日本が同モデルの取得を決定した場合に、ユーロドローンを主権的に、かつ制限なく運用できるようになっているという。
川崎重工は、ユーロドローンを主に対潜用途への適用可能性を検討するほか、同社が開発に携わっている「P-1哨戒機」とのハイブリッド運用を含む新たな運用も検討する方針だ。

ユーロドローンは他の航空機と組み合わせたハイブリッド運用を想定して開発されている。
一方のエアバスも、日本独自の派生型開発から得られた知見が、将来の欧州海軍向けモデルにおいても運用面および兵站面で大きなメリットをもたらすと期待しているという。
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