2026年6月9日、JR東日本は「みどりの窓口 AI 対応サービス(仮称)」の実証実験と近距離乗車券のQR化推進の取り組みについて発表した。2026年7月より立川・大宮駅にてみどりの窓口AI活用実証を実施し、2027年春より近距離乗車券を磁気乗車券からQR乗車券に移行する予定だ。

生成AIがみどりの窓口業務を補完

JR東日本は、駅におけるサービスの高度化に向け、鉄道事業特有のルールや多様なきっぷ制度を踏まえながら、利用者の要望内容(利用区間、日時、人数、割引有無など)の整理・確認から発券対応までを一体的に支援する生成 AIサービスについて、段階的に実証実験を進めていく方針を掲げている。

画像: 将来的なきっぷ購入チャネルのイメージ。

将来的なきっぷ購入チャネルのイメージ。

今回行われる実証では、「みどりの窓口 AI 対応サービス(仮称)」の初期段階として、利用者の要望を整理・確認する業務を対話型AIが担うことになる。騒がしい駅環境において、利用者の話し声を安定して聞き取れるか、利用者の要望を正しく整理・確認できるか、利用しやすいかといった観点で評価を行い、スムーズな案内方法や待ち時間短縮について検証が行われる。

画像: 実証実験における利用フローのイメージ。

実証実験における利用フローのイメージ。

将来的には、生成AIを搭載した機器により、要望の確認から発券までの一体的対応を実現し、駅係員は人ならではの判断やきめ細やかなサポートが必要な利用者への案内・発売対応等に注力していくとしている。

【実証実験の概要】
(1)実施駅
立川駅みどりの窓口(2台程度設置予定)
大宮駅みどりの窓口(2台程度設置予定)
(2)実施日程
7月20日(月)、21日(火)、22日(水)(立川駅)
7月23日(木)、24日(金)、25日(土)(大宮駅)
※みどりの窓口にてきっぷを購入する駅利用者に、実証スタッフが個別に声をかけ、実証実験への協力をお願いする。
(3)主な評価項目
① 生成AIによる音声対話を通じた要望の聞き取り精度および実用性
② 駅の実環境(周囲の会話、設置環境等)における対話の安定性
③ 利用者の心理的抵抗感や利用しやすさを含む顧客体験の評価

QR部分の利便性を考慮して、きっぷはサイズアップ

近距離乗車券(きっぷ)は2027年春、磁気乗車券が廃止されてQR乗車券に置き換えられる。QR乗車券の大きさはQRコード部分のかざしやすさを考慮して、現行の小型券(30×57.5mm)から大型券(57.5×85mm)に変更されている。

画像: 近距離乗車券の利用方法の比較イメージ。

近距離乗車券の利用方法の比較イメージ。

QR乗車券は、これまでの磁気乗車券と異なり、裏面の磁気層がないため、使用後のリサイクル処理における環境負荷が軽減できるという。

今後は、近距離乗車券のQR化や交通系ICカードによるモバイルシフト・チケットレス化のさらなる拡大を通じて、現行の券売機スペースをより使いやすく整理・統合することで、新たな価値を創造する空間を生み出し、駅をリデザインしていく方針だ。

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