2025年、2月4日に開催された2024年第4四半期決算説明会にて、フェラーリのべネデット・ヴィーニャCEOは、2025年10月9日に開催予定の投資家向けイベント「キャピタルマーケットデー」で同社初のEVを披露すると明らかにした。EVの発売はかねてより言及されており、今回のコメントはそれを裏付けたかたちだ。(タイトル写真はイメージ:フェラーリ公式HP「The Official Ferrari Magazine」より)

販売価格はベーストリムでも50万ユーロからという報道も

ちなみにヴィーニャCEOは、2021年の着任時のインタビューで以下のようなコメントを残している。

「フェラーリ初の電気自動車は、伝統あるレース活動に根ざした、幅広い技術的知識を活用した1台になる予定です。しかも、そこにはフェラーリの正統性と一貫性が保持されます。私は着任した日から、チームのきわめてすばらしい仕事ぶりと、私自身の技術的知識、経験、ネットワークを融合させることができてうれしく思っております」とコメントしており、世間に数多あるEVとは異なるハイパフォーマンスモデルになることは間違いない。

画像: 「EVであってもフェラーリの正統性と一貫性は保たれる」と語るべネデット・ヴィーニャCEOは半導体出身という異色の経歴をもつ。

「EVであってもフェラーリの正統性と一貫性は保たれる」と語るべネデット・ヴィーニャCEOは半導体出身という異色の経歴をもつ。

2024年6月には、マラネロの本社に隣接する敷地に新たな生産工場「E-ビルディング(E-building)」の増築も完了。ここでは、エンジンやハイブリッドユニット、モーターやバッテリーパックの組み立てに至るまで、レギュラーラインのフェラーリ車が一貫して生産されるようになる。

またフェラーリはボローニャ大学との産学協同プロジェクト「E-Cells Lab」で、全固体電池(SSB)および高度全固体電池(ASSB)の開発も進めており、将来は同社のEVおよびPHEVに搭載されるバッテリーはこれらに置き換えられる。

ちなみに2024年、ロイターによってこの新型EVの予想価格がベーストリムでも50万ユーロ(およそ7800万円)と報じられてしばし話題となった。今回の会見で改めてその件についてコメントを求められたヴィーニャCEOは、「驚いた」とコメントしただけで、否定も肯定もしなかったようだ。当たらずとも遠からず、と言ったところか。

画像: P)最新の12気筒モデル「12チリンドリ(Cilindri)」の納車も間もなくスタートする(写真は12Cilindri Spyder)。

P)最新の12気筒モデル「12チリンドリ(Cilindri)」の納車も間もなくスタートする(写真は12Cilindri Spyder)。

スタイル、スペック、そして価格。すべてが明らかになる2025年の10月9日を待つしかないが、およそ1カ月前には優良顧客に向けた情報開示があるとも言われている。ライバルのランボルギーニは、2026年に予定していたEVの発売を延期したが、フェラーリは2030年までにEVのラインナップ構成比率を40%まで高める計画に変更はないという(残りはPHEV40%、そしてピュア内燃機関搭載車20%)。庶民には高嶺の花ではあるが、果たしてブランド初のEVはどんなデザインやパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。

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