2025年、2月4日に開催された2024年第4四半期決算説明会にて、フェラーリのべネデット・ヴィーニャCEOは、2025年10月9日に開催予定の投資家向けイベント「キャピタルマーケットデー」で同社初のEVを披露すると明らかにした。EVの発売はかねてより言及されており、今回のコメントはそれを裏付けたかたちだ。(タイトル写真はイメージ:フェラーリ公式HP「The Official Ferrari Magazine」より)
初のEV専用車は既存のカテゴリーで括ることができない新タイプ?
その開発の進捗もまた多くの謎につつまれている。2024年半ば以降、そのテストミュールと思しき車両がたびたびフェラーリ本社周辺で目撃されるようになってきた。その姿は、インターネット空間に大量に出回っている。
とはいえそれはマセラティ レヴァンテのボディ外板を転用した、いかにも開発車両然としており、市販車の姿はうかがい知れない。もっとも、レヴァンテに比べて車高は低く、大径タイヤを収めるべくフェンダーアーチは切り取られ、さらにトレッド幅を拡張するために樹脂製と思われるエクステンションまで装着されている。
プロサングエと一緒に走っている写真もあるが、テストミュールはそれよりも低くやや幅広く見える。ドライバーの着座位置も低めで、少なくともプロサングエとは異なるカテゴリーのクルマになりそうではある。
最近出回っている動画では、V8エンジンを彷彿とさせる疑似エキゾーストノートも確認できる。EVでありながらも官能的な咆哮を再現する新たなサウンドシステムが搭載されることは以前から噂されていた。モーターやギア、ドライブシャフトなど物理的に回転するパーツ群から固有の周波数を抽出する凝ったシステムであるというが、EVになってもあのサウンドは健在であることは確認できる。