2024年5月29日、メルセデス・ベンツ日本は4ドアセダンのEV「EQE 350+」の標準装備を見直して、車両価格1040万円を実現した30台の限定車「EQE 350+ エレクトリックアート(EQE 350+ Electric Art)」を設定し販売を開始した。デリバリーは2024年6月を予定している。(タイトル写真は欧州仕様。日本仕様は右ハンドル)

車両価格を200万円以上もダウンした30台の限定車

メルセデス・ベンツのミドルサイズEVのEQEは、4ドアセダンでありながらクーペのようなルーフラインやサッシュレスドア、ボンネットフードを短くして居住空間を広くとるキャブフォワードデザイン、見るからに空力性能の良さそうなブラックパネルを備えたフロントマスクなど、エンジン/トランスミッションを搭載しないEVらしさをデザイン面においても強調するモデルとして、2022年9月に日本でも発売された。

インテリアにおいても、センターディスプレイはダッシュボード、そしてセンターコンソールへとつながり宙に浮いたような構造を採用することで、センタートンネルが必要ないBEVであるこを視覚的に表現されている。

また90.6kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載して600km以上の航続可能距離を実現、さらに大容量バッテリーを活かした外部給電機能としてV2H/V2Lに対応、フロントカメラがとらえた映像に進行方向を重ねて表示するMBUX ARナビゲーション(カーナビ)を標準装備するなど、先進性も話題となったモデルでもある。

そして今回、EQEの30台限定車「EQE 350+ エレクトリックアート」が発売された。

画像: AMGラインパッケージを装着したモデルもラインナップするEQE 350+ エレクトリックアート。写真は欧州仕様で、日本仕様はすべて右ハンドルとなる。

AMGラインパッケージを装着したモデルもラインナップするEQE 350+ エレクトリックアート。写真は欧州仕様で、日本仕様はすべて右ハンドルとなる。

上述した要素やヒートポンプ、iPhoneに対応したデジタルキーなどの機能はそのままに、標準装備を絞ることで車両価格を従来からラインナップされているEQE 350+(1248万円)よりも200万円以上抑えた1040万円に設定されている。

変更された標準装備はいくつかあり、そのうちのひとつは後輪を転舵させることで最小回転半径を小さくする後輪操舵システム「リアアクスルステアリング(10度)」は非搭載に。また電子制御のエアサスペンションシステム「AIRMATIC」と「エアダンピングシステム」は、コンフォートサスペンションに変更。ホイール径は19インチで同じながら、デザインとタイヤサイズを変更するなどの違いがある。

また、限定30台のうち15台は「AMGラインパッケージ」を装着したモデル(1156万5000円〜1169万9000円)で、AMGラインのホイールやエクステリアパーツ、パノラマスライディングルーフ、スポーツシートなどを装着したモデルとなる。

メルセデス・ベンツ EQE 350+ エレクトリックアート 主要諸元

●全長×全幅×全高:4955<4970>×1905×1510mm
●ホイールベース:3120mm
●車両重量:2300kg<2340kg>
●モーター:交流同期電動機
●最高出力:215kW(292ps)/3559-1万5913rpm
●最大トルク:565Nm/0-3559rpm
●バッテリー総電力量:90.6kWh
●WLTCモード航続距離:617km
●駆動方式:RWD
●タイヤサイズ:235/50R19<255/45R19>
※<>内はAMGラインパッケージ装着車

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