ホンダとソニーという戦後生まれの日本を代表する企業がEVを共同開発するということで大いに注目を集めているが、その予約、販売が近づいている。開発は順調に進んでいるようで、当初、発表されたスケジュールどおりの登場となりそうだ。

デビューが近づく日本を代表する企業のコラボEVに高まる期待

「アフィーラ」は、ホンダとソニーが共同開発しているEVです。ホンダとソニーの両社は、この新型EVのために新会社「ソニー・ホンダモビリティ株式会社」を設立しているほど力を入れるプロジェクトです。

そもそもの話の始まりは、2020年1月にソニーが発表したセダン型EVの「VISION-S」コンセプトとなります。エンターテイメント系の家電を中心とする企業であったソニーがEVを開発するということで、大きな話題となりました。

その後、ソニーは「VISION-S」の開発を継続しつつ、2022年1月にはSUVタイプの「VISION-S 02」を発表。さらに同年10月には、ホンダとの共同開発を発表し、ソニー・ホンダモビリティ株式会社が設立となります。

そして、2023年1月にソニーとホンダによる新ブランド「アフィーラ(AFEELA)」を立ち上げる発表とともにプロトタイプがお披露目されます。それがEVの「アフィーラ」です。そして、そのプロトタイプを元にした量産車が、2025年前半に先行受注を開始。同2025年中に正式に発売、2026年春に北米からデリバリーを開始するとアナウンスされています。

画像: 2024年1月に公開された最新のプロトタイプ。ほぼこのまま市販されるはずだ。

2024年1月に公開された最新のプロトタイプ。ほぼこのまま市販されるはずだ。

また、2024年1月にはさらに進化したプロトタイプを発表。より熟成された車体がお披露目されています。開発の順調さをうかがえる発表となっています。

その内容は、全長4915×全幅1900全高1460mm。ホイールベースが3000mm。駆動方式は4WDで、フロントとリアにそれぞれ180kWのモーターを搭載し、91kWhのリチウムイオン電池によって駆動されます。

室内にはフロントエリアの左右いっぱいに広がるパノラミックスクリーンがあり、その画面を見やすいようにと、ハンドルの上側が切り取られたU型のヨークステアリングホイールを採用しています。

車内には数多くのスピーカーが備えられて、圧倒的なまでの臨場感あるサウンドが楽しめるようになっています。また、マイクロソフトと連携して、AIを駆使したパーソナルエージェントの開発に着手したことも、説明されています。移動するだけでなく、その中で過ごす時間を魅力とするクルマになることでしょう。

画像: 全長4915×全幅1900全高1460mmの堂々たるボディを持つプレミアムEVだ。

全長4915×全幅1900全高1460mmの堂々たるボディを持つプレミアムEVだ。

さて、答えが最後になってしまいましたが、2025年前半に先行受注を開始して、同年中に発売、2026年春より北米からデリバリーが開始される予定です。1年以内に予約ができるようになるでしょう。価格について現時点では想像のレベルを超えませんが、内容からしてドイツブランドのプレミアムEV並みの高額になることは間違いないでしょう。

●著者プロフィール
鈴木 ケンイチ(すずき けんいち)1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。

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