初度登録から最大5年間の保証を付与する認定中古車制度
BYDによる日本上陸初年度となった2023年はコンパクトカー ドルフィンの型式認定の取得に時間がかかった影響もあって、新車販売台数は1446台に落ち着いたが、2024年は一部改良版ATTO 3やミドルサイズセダン シールの年央での投入などの好材料によって販売台数の増加が予測されている。
販売網の拡大も大きな要素だ。2024年4月現在で52拠点の正規販売店を揃え、2025年内にはその数を100にまで増やすことが公言されている。日本における自動車販売ではショールームの展開が重要と言われる中で、実店舗数増はシェア拡大に大きく貢献するのではないかと見られている。
そして従来、こうしたショールームでの販売は新車のみだったが、2024年4月19日から中古車の販売も開始したこと、そして認定中古車制度を構築したことを発表した。
現在、日本国内で販売しているドルフィンとSUVのATTO 3を対象に、初度登録から4年未満であること、走行距離5万km以下であること、正規販売店で法定点検や車検を受けていること、修復歴・改造がないことなど独自の基準をクリアした車両を正規販売店で販売していくというものだ。
実際に認定中古車として販売される車両には、新車延長保証に準じた保証内容を初度登録から最大5年間(走行距離無制限/新車保証+1年)付与される。
EVの中古車については、駆動用バッテリーの経年劣化による容量低下や走行可能距離の短縮といった性能の変化に不安を感じるという意見もある。その点、BYDのEVに搭載される独自開発の「ブレードバッテリー」には、電気的安定度の高いリン酸鉄が正極側(+)に採用され、バッテリーの性能を低下させる原因のひとつといわれる熱暴走を抑えられている。
また、自社の実験施設での4500回もの充放電(0~100%)に耐えうる耐久性と安全性、機能性を兼ね備えているという。こうした性能に加えて、正規販売店でのアフターサービスも含めて「これまでにない商品価値を保持したEV」を展開していくとしている。