2024年4月25日から始まる北京モーターショー。現地での劣勢が伝わる日本メーカーの奮闘に期待が高まるなか、去る4月10日に長安マツダが謎のティーザー画像1点を公表した。情報は極めて少ないながら、中〜大型のセダンであることは明らか。しばらく前からその存在が囁かれていたマツダ6の後継EV車、いわゆる“マツダEZ-6”のティーザー画像であることは間違いなさそうだ。編集部が入手した独自の情報も交えながら、謎の新型セダンの姿に迫る。

ベース車はDeepalのEV/PHEVセダン「SL03」?

もっとも「EZ-6」はゼロから開発されたわけではない。ベースとなっているのは長安汽車のプレミアムブランドである深藍(Deepal:ディーパル)のEVミディアムセダン「SL03」だ。EPA1と呼ばれるEVプラットフォーム/アーキテクチャーを採用する後輪駆動セダンであり、PHEV車もラインナップしている。

画像: 4月14日にはリアエンドのティーザー画像も追加発表された。LEDシグネチャーラインとダックテール風のトランク処理が確認できる。

4月14日にはリアエンドのティーザー画像も追加発表された。LEDシグネチャーラインとダックテール風のトランク処理が確認できる。

つまり、主要メカニズムやボディパネル、そして先進安全運転支援システムなどはSL03と共用しつつ、マツダ独自の内外装デザインを与えられ専用の足回りセッティングが施されたのがマツダEZ-6だと言えるだろう。

画像: DeepalのEV/PHEVセダン「SL03」。マツダEZ-6はSL03の車台やEVアーキテクチャーをベースに開発されたはずだ。

DeepalのEV/PHEVセダン「SL03」。マツダEZ-6はSL03の車台やEVアーキテクチャーをベースに開発されたはずだ。

ちなみにマツダEZ-6の開発コードは、EVモデルが「J90A」、PHEVモデルは「J90A-REEV」。後者は“RE”の2文字が気になるが、ロータリーエンジンを意味するのではなくSL03と同じく4気筒エンジンを搭載したレンジエクステンダーPHEVの略であるようだ。

中国市場で電動化を加速するマツダ

ともあれ、マツダEZ-6は長安汽車とのコラボレーションから生まれたミディアムセダンであり、マツダが改めて中国の電動車市場に挑む先兵である。かつてCX-30ベースのEVモデルを中国専売車として投入したものの短期で販売を終了した苦い思い出があるマツダにとって、今回のマツダEZ-6は捲土重来を期した重要な戦略モデルとなる。

また「EZ-60」という車名も商標登録されており、マツダのネーミングの法則からこちらはSUVになる可能性が高い。さらに2025年には新型EV/PHEVがさらに2台(開発コード「J90K」と「J90K-REEV」)も発売される見込みだ。中国市場における電動化を急加速させるマツダ。その動向には今後も注視していきたい。

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