EVとハイブリッドのみの展開に変更
レクサスは2005年にハイブリッドSUV、RX400hを発売して電動ラグジュアリー車市場を牽引してきた。そして今回、ブランドスタイルをさらに高めるとともに、カーボンニュートラル社会の実現を達成するため、レクサスのコンパクトクロスオーバーSUV「UX」のパワートレーンを整理する。
従来UXにはガソリン車のUX200、ハイブリッド車のUX250h、EVのUX300eの3つのパワートレーンを搭載したグレードが用意されてきたが、今回発表された一部改良と同時に、ラインナップをUX300hとUX300eのふたつのに変更した。
両モデルに共通する改良点は主に、走り味の進化と、先進装備の充実化だ。レクサスは従来から、Lexus Driving Signatureと題したラグジュアリーブランドらしい走り味を高める改良を続けてきたが、今回ラジエーターサポートブレースやロアバックパネルのガゼット追加などによりボディ剛性を高め、乗り心地を追求した。制振材や遮音材を適正に配置することで騒音や振動を低減させている。
また先進運転支援システム「レクサス セーフティ システム+」の機能の範囲を拡大、自動二輪車(昼)や自転車運転者[夜]の検出対象に広げるほか、交差点衝突回避支援(出会い頭車両)機能も追加している。
グレードのひとつで、レクサス初の電気自動車として登場したUX300eは2023年3月バッテリー容量を72.8kWhに拡大し、航続可能距離を512kmに伸ばすなど、大幅な改良を受けたばかり。サイドドアやバックドア周辺のボディ開口部のスポット溶接打点を計20点追加してボディ剛性の向上も行われたが、今回新たな改良が発表された。
駆動用バッテリーの温度を調整するシステム、急速充電によりバッテリー温度が高まりすぎたときに冷却するクーラー、そして外気温が下がった冬場にバッテリーを温めるヒーターの機能を搭載。急速充電時間を約25%短縮、普通充電にも効果を発揮するようだ。
一方のハイブリッドは次世代ハイブリッドシステムを導入しエンジンとモーターのパワーを向上、動力性能に磨きをかけると同時に、電動車らしいダイレクト感と伸びのある加速を実現したという。またグレード名を従来のUX250hから、UX300hに変更した。
UX300eは2024年1月下旬に、UX300hは2024年1月上旬の発売を予定している。
レクサス UX ラインナップ
UX300e“version C”(FWD):650万円
UX300e“version L”(FWD):705万円
UX300h(FF):455万9000円
UX300h(4WD):482万4000円
UX300h“version C”(FF):480万3000円
UX300h“version C”(4WD):506万8000円
UX300h“F SPORT”(FF):524万1000円
UX300h“F SPORT”(4WD):550万6000円
UX300h“version L”(FF):539万2000円
UX300h“version L”(4WD):565万7000円
レクサス UX300e 主要諸元
●全長×全幅×全高:4495×1840×1540mm
●ホイールベース:2640mm
●車両重量:1790kg
●モーター:交流同期電動機
●最高出力:150kW(203ps)
●最大トルク:300Nm
●バッテリー総電力量:72.8kWh
●WLTCモード航続距離:512km
●駆動方式:FWD
●タイヤサイズ:215/60R17
●車両価格(税込):650万円/705万円