バッテリーメーカーとして誕生し、その後、IT、新エネルギー、自動車を手がけるまで成長した中国のBYD。2022年にはEV販売で世界最高を達成している。そのBYDによる、日本向けEV第2弾となるのがコンパクトハッチバック、「ドルフィン」を紹介しよう。

幼児置き去り検知システムも用意する

BYD ドルフィンは全長4.3mを切り、全高は日本向けに20mm下げた1550mmとされている。他にウインカーレバーは右側に修正され、新開発の誤発進抑制システムを搭載。もちろん急速充電は、日本のチャデモ方式に対応するなど、日本での使い勝手を考えた内容で持ち込まれている。

画像: 「BYD ドルフィン」。日本において量販を狙う戦略モデルだけに野心的な価格設定となっている。

「BYD ドルフィン」。日本において量販を狙う戦略モデルだけに野心的な価格設定となっている。

また、衝突被害軽減自動ブレーキだけでなく、フロントクロストラフィックアラート&ブレーキなどの安全のための先進運転支援システムも搭載している。さらにありがたい安全装備として、車内に置き去りされた子供を検知する、幼児置き去り検知システムも用意していることだ。

2025年末までに100店舗展開を予定

搭載するバッテリーは、安全性が高く、コストに優れるリン酸鉄系のリチウムイオン電池。薄い刃のようなセルをびっしりと並べてパックにしているが、それをBYDはブレードバッテリーと呼んでいる。

そしてバッテリー容量は44.9kWhと58.56kWhの2種類を用意している。44.9kWhのグレードは、363万円というプライスタグを付けられているので、価格競争力は非常に高いと言えるだろう。さらに、サブスクリプション型のリース販売から、残価設定ローンまで幅広いファイナンスプランを用意しているのも魅力のひとつだ。

画像: インパネまわりは機能性、デザイン性ともにハイレベルと言える。

インパネまわりは機能性、デザイン性ともにハイレベルと言える。

また、BYDは2025年末までに日本国内に100を超える店舗展開を予定している。2023年9月の時点で、すでに48カ所の店舗が決まっていると言う。

価格が手ごろで装備が充実しており、支払い方法も複数あり、ディーラー網も構築する。クルマの実力だけでなく、販売サービス面でも力を入れていることがわかる。BYDの本気度が感じられるだろう。

【主要諸元 BYD ドルフィン】
型式:ZAA-EM2EXSF 寸法:全長4290×全幅1770×全高1550mm ホイールベース:2700mm 車両重量:1520kg 乗車定員:5名 最小回転半径:5.2m 電力量消費率:129Wh/km(WLTCモード) 一充電走行距離:400km(WLTCモード) 電池総電力量:35kWh 最高出力:70kW(95ps) 最大トルク:180Nm 駆動方式:前輪駆動 車両価格:363万円 CEV補助金:65万円

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