2023年11月22日、ボルボ・カー・ジャパンはEVのコンパクトSUV「EX30」を発売した。購入プロセスはオンラインでのみで行われ、2024年2月以降の納車が予定されている。

インフォメーションはすべて縦型センターディスプレイに集約

2030年までに販売するすべてのクルマをEVにする戦略でラインナップの刷新を推進しているスウェーデンの自動車メーカー ボルボは、C40リチャージやXC40リチャージといったコンパクトなEVをすでに日本市場で展開。またSUVのEX90や、MPVのEM90といったラージサイズEVの発表も控えており、ボルボによるEVの布陣は整いつつある。

そして2023年8月24日に日本市場で発表されたEX30は、全長4235mm/全幅1835mm/全高1550mmとボルボのEVラインナップで最小SUVにあたり、そのサイズ感は国産SUVでいえばトヨタ ヤリスクロスとホンダ ヴェゼルの間くらいといった印象。注目はその全高で、日本国内にある一般的な機械式立体駐車場の高さ制限をクリアする数値だ。

内外装はシンプルさと上質感をあわせ持つスカンジナビアンデザインを全体的に取り入れて、エクステリアはキャラクターラインを少なくし、大きな曲面で構成されている。そんな中でも太いリアピラーや大きく張り出すようなリアフェンダー、前後オーバーハングを切り詰められたホイール配置など、力強さも兼ね備えている。

画像: リサイクル素材や再生可能素材の採用だけでなく、機能のシンプル化もサスティナビリティを高める要素。

リサイクル素材や再生可能素材の採用だけでなく、機能のシンプル化もサスティナビリティを高める要素。

一方のインテリアデザインはシンプルさが徹底されている。運転席に座ると目の前にメーターディスプレイはなく、センターディスプレイとして縦型の大型画面が鎮座するだけ。従来メーターに表示されていたシフトポジションや充電残量など、すべての機能がセンターディスプレイに集約されるのだ。これはドライバーが運転に集中するための配置だという。

センターディスプレイに搭載されるGoogleインフォテインメントシステムは最新版となり、今までよりも直感的に使いやすくなっている。また内装の素材はよりサスティナビリティに配慮されたもので、リサイクル素材や再生可能素材を使用したシートやフロアカーペットなどを採用している。

EX30は航続可能距離560kmの後輪駆動SUV

画像: リアフェンダーやテールランプの造形など、スタンスの良さを感じられるデザイン。

リアフェンダーやテールランプの造形など、スタンスの良さを感じられるデザイン。

海外ではバッテリーサイズや駆動方式によっていくつかのグレードが用意されているが、日本仕様は69kWhのリチウムイオンバッテリーとリア1モーターを組み合わせた後輪駆動モデル「EX30 ウルトラシングルモーター エクステンデッドレンジ(Volvo EX30 Ultra Single Motor Extended Range)」のみのラインナップ。満充電での航続可能距離はWLTCモードで560kmと、コンパクトモデルながらロングレンジを実現している。

2023年8月の発表当初、販売方式は限定台数のサブスクリプションとされていたが、今回は車両価格が559万円に設定された一般販売となる。ただ、購入方法はオンラインが取り入れられている。購入者はまず専用のウェブサイトで外装や内装のカラー、オプションなどを選び、見積もり、契約、料金の支払いまで行うことができる。

オンラインでの購入相談窓口「ボルボ・カスタマーリレーションセンター(CRC)」でのサポートも受けられるが、試乗やアクセサリーの確認、納車など販売店でのやりとりも従来同様に行われる。なお、デリバリーは2024年2月以降を予定しているという。

ちなみに、EX30をベースに専用のエクステリアデザインや大径タイヤを採用して、車高も高められたクロスカントリーの追加が予告されている。こちらも楽しみである。

ボルボ EX30 ウルトラシングルモーター エクステンデッドレンジ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4235×1835×1550mm
●ホイールベース:2650mm
●車両重量:1790kg
●モーター:永久磁石同期電動機
●最高出力:200kW(272ps)/6500-8000rpm
●最大トルク:343Nm/5345rpm
●バッテリー総電力量:69.0kWh
●WLTCモード航続距離:560km
●駆動方式:RWD
●タイヤサイズ:245/45R19
●車両価格(税込):559万円

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