ジャパンモビリティショーのプレスデー初日は、自動車メーカーのプレスカンファレンスが続きました。その中からドイツ2社の会見の様子をお伝えします。<タイトル写真は今回アジアプレミアされた「BMWヴィジョン・ノイエ・クラッセ」とオリバー・ツイプセ会長(中央)、デザイン責任者のエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏(右)、BMWジャパンの長谷川正敏社長(左)写真:BMW>

BMWはX2/iX2をワールドプレミア

今回、海外メーカーの出展が少ない中で、BMWはコンパクトなSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)のX2のニューモデルとそのEVであるiX2を日本でワールドプレミアしました。しかもプレスカンファレンスには、本社からCEOのオリバー・ツィプセ会長が登壇するという力の入れようです。ツィプセ会長は、学生時代に日本で過ごしたことがあり、日本の社会や文化にも通暁している知日派です。「新型BMW X2はガソリンエンジンモデルとEVのどちらでも日本のユーザーに選んでいただける」と日本市場への適合力に自信を示しました。

画像: BMW iX2を背にプレスカンファレンスでスピーチするオリバー・ツイプセ会長。

BMW iX2を背にプレスカンファレンスでスピーチするオリバー・ツイプセ会長。

2.0Lのガソリンターボエンジンを搭載したX2は10月25日より受注開始しており、BMW X2 xDrive20i M Sportの価格は628万円で納車は2024年第1四半期から。66.5kWhのバッテリーを搭載するBMW iX2 xDrive30 M Sportの価格は728万円で、納車は2024年第2四半期以降となります。インフォテイメントは、BMWオペレーティングシステム9.0が初めて搭載され、BMWカーブド・ディスプレイおよびBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントにより、一貫してタッチ・ディスプレイと音声言語で操作できるのが特長の一つです。

ヴィジョン・ノイエ・クラッセが早くも日本に上陸

BMWブースのもう一つの目玉は、先月のIAAモビリティミュンヘンでお披露目された「ヴィジョン・ノイエ・クラッセ(Vision Neue Klasse)」のアジアプレミアです。この全く新しいEVアーキテクチャーからは、「3シリーズ」クラスのEVなど2年間で6車種が開発される予定で、登壇したBMWグループ・デザインの責任者であるエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏は、「ショートオーバーハングでリヤを強調した2.5ボックススタイルの斬新のデザインが目を引き、ウィンドースクリーン幅一杯に広がるパノラマビジョンディスプレイはステアリングホイールの右スポークのボタンひとつで操作できるなど全く新しいデジタル体験を提供する」と説明しました。

ノイエ・クラッセは「航続距離を30%延長し、充電を30%高速化し、効率を25%向上させてBMWのエフィシェント・ダイナミクスを新たな高みへと導く」とされており、2025年に登場する予定です。

画像: ノイエ・クラッセのセンターディスプレイとウインドースクリーン幅のパノラマビジョン。

ノイエ・クラッセのセンターディスプレイとウインドースクリーン幅のパノラマビジョン。

トヨタと協力する水素燃料電池車も展示

BMWはトヨタからフューエルセルの提供を受けてスタックを開発した「iX5ハイドロジェン」の実証実験を日本でも開始しており、このモデルも展示されています。世界20カ国以上でテストを実施中でオリバー・ツィプセ会長は、先進技術におけるこのトヨタとの10年以上に及ぶ協力関係も自賛しました。

画像: BMWは2020年代後半に燃料電池車を市場投入する予定であり、その実現に向けドイツやアメリカ、日本など主要国において公道での実証実験を行なっている。

BMWは2020年代後半に燃料電池車を市場投入する予定であり、その実現に向けドイツやアメリカ、日本など主要国において公道での実証実験を行なっている。

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