東京モーターショーに代わり新たなスタイルとなる「ジャパンモビリティショー2023(JMS 2023)」が10月26日(一般公開は28日)から開催される。そこに新たなEVメーカーとして「ソニー・ホンダモビリティ」が出展する。そして新EVブランド「AFEELA(アフィーラ)」のプロトタイプが日本で初めて公開される。アフィーラとはいったいどんなクルマなのか、現時点でわかっていることを紹介したい。

JMS 2023での発表内容に注目が集まる

ソニー・ホンダモビリティは「高付加価値のエレクトリック・ビークル(EV)」の販売とモビリティ向けサービスを提供する新会社として、2022年9月に設立された。資本金は100億円で、ソニーグループとホンダが50%ずつ出資している。量産車については2025年前半より先行受注を北米で開始し、その年の後半には正式に販売が開始される予定だ。日本では少し遅れて販売すると発表されている。

このプロトタイプには「車内外に計45個のカメラ、センサーなどを搭載。室内のインキャビンカメラやToFセンサーによって、ドライバーの運転状況や走行状態をモニタリングし、不慮の交通事故防止へ貢献する」(ソニー・ホンダモビリティ)とし、さらに「特定条件下での自動運転機能、レベル3搭載を目指し、同時に市街地等、より広い運転条件下での運転支援機能、レベル2+の開発にも取り組む」(同)ともしている。

そして、新たなコミュニケーションツールとして搭載された新機能が「Media Bar(メディアバー)」だ。これは車体の前後に液晶ディスプレイを装備し、ここでは車両と周囲が互いにコミュニケーションが取れることを目的とした様々な表示を行う。充電状況を示したり、自動運転中であることを伝えて周囲への不安を低減する役割も果たす。

エンタテイメント機能は「360 Reality Audio」によって次世代のエンタテインメント空間を目指す。ダッシュボードには左右いっぱいにディスプレイが広がり、リアルサウンドと共に没入感あふれるカーAVの世界観を提供する予定だ。また、出掛けた先の映像を他の場所にいる人に送信して、同行しているかのような状況をバーチャルで教諭できる機能の搭載も想定しているという。

こうした機能は「最大800TOPSの演算性能を持つハードウェア」の搭載によって実現され、そこには「Qualcomm Snapdragon Digital ChassisのSoCを採用」する。特に新たなサービスの取り組みには、常にアップデートは欠かせず、そこには5Gネットワークが活かされる。その意味でも次世代のモビリティ体験の実現に向けて、ソニー・ホンダモビリティは戦略的な技術パートナーシップをQualcommに求めたのだ。

アフィーラのプロトタイプは「CES2023」で披露されて以降、「Sony Pictures Studios」や「Qualcomm」など様々な場所で展示され、その注目度はいずれも高かったという。「ジャパンモビリティショー 2023」への出展に関しての詳細は後日発表されるとのことだが、その2カ月ほど先には「CES2024」が予定されており、果たしてこの場でこれ以上の発表が行われるか、その動向に注目したい。

●「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」 AFEELA ブース
開催日時:2023年10月26日〜11月5日
場所:東京ビックサイト(東4・5・6ホール内)

●著者プロフィール
会田 肇(あいだ はじめ)1956年、茨城県生まれ。大学卒業後、自動車雑誌編集者を経てフリーとなる。自動車系メディアからモノ系メディアを中心にカーナビやドライブレコーダーなどを取材・執筆する一方で、先進運転支援システム(ADAS)などITS関連にも積極的に取材活動を展開。モーターショーやITS世界会議などイベント取材では海外にまで足を伸ばす。日本自動車ジャーナリスト協会会員。デジタルカメラグランプリ審査員。

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