2023年10月11日、機械部品製造メーカー大手のTHK株式会社が「ジャパンモビリティショー 2023(JMS 2023)」への出展内容を発表した。ブースでは実走可能なEVプロトタイプカー「LSR-05」が世界初公開されることになる。

THKが独自開発したEV向け先進技術

ステルスシートスライドシステム

シート座面内部とフロア接合部に、LMガイド(直動案内)を配置。専用のアクチュエーターでスライドさせることで、コンパクトな設置面積とロングストローク化を実現している。

可変磁束型インホイールモーター

インナーロータータイプの左右独立駆動インホイールモーター。高剛性ボールねじスプラインを使用した可変磁束機構により高トルクと高回転を両立するほか、Rガイドをリアステアに組込むことで大きな舵角を有した4WSが可能となり、理想的な走行ラインをなぞることができるようになっている。

アクティブサスペンション

ボールねじスプラインの駆動により、路面の凹凸に対応した車高調整と姿勢制御が可能となっている。高速走行時には車高を下げることで、空気抵抗を減らしたりワイヤレス充電時の給電効率を上げることができる一方で、オフロード走行や段差乗り越え時には、車高を上げることで走破性を向上可能と様々な状況に応じた最適な車高を取れる。

画像: 車体各部にTHKが独自開発した先進技術を搭載した部品が組み込まれる

車体各部にTHKが独自開発した先進技術を搭載した部品が組み込まれる

MR流体減衰力可変ダンパー

THKが持つ、地震の揺れを吸収・制震する粘性体とボールねじを使用したロータリーダンパーの免震技術とMR流体を組合せることで、サスペンションの減衰力を電子制御で可変させて振動を吸収し、前述の車高制御可能なアクティブサスペンションとの協調制御が可能になる。

電動ブレーキ

電気制御のバイワイヤーで4輪独立ブレーキを司るシステム。アクチュエーター内に剛性の高いボールねじを採用することで、大幅な軽量化とコンパクト化を実現した。

非接触給電システム

DWPT(Dynamic Wireless Power Transfer)方式を採用。地面に送電装置を埋めて車両に受電装置を搭載している。アクティブサスペンションにより車高を下げることで充電効率が上がり、受電装置の小型化と軽量化、充電時間の短縮と航続距離の延長を実現している。

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