今秋開催される「ジャパンモビリティショー 2023」に、ホンダはワールドプレミアとして「SUSTAINA-C Concept(サステナ・シー コンセプト)/ Pocket Concept(ポケット コンセプト)」を公開する予定だ。この組み合わせはずばり、1980年代に話題となった4輪と2輪の組み合わせ、初代シティとモトコンポの電動版と呼べるもの・・・なのかもしれない?

環境問題的にも、4輪に積むことを前提にした2輪EVの需要は今後増していくことが予想されているため、電動版「シティとモトコンポ」的な組み合わせは製品として将来有望といえよう。

欧州の都市部ではICE(内燃機関)搭載車の乗り入れを規制する機運が年々高まっており、規制エリア内の移動手段として2輪EVへの注目が集まっている。2021年にスウェーデンのEVブランドであるポールスターとCAKEは、パーク アンド ライド・・・都市の端部までは4輪EVのポールスター2で移動し、駐車場で搭載する2輪EVのマッカを降ろし、都市内の移動の足にする、というコンセプトを公開して話題を呼んだのは記憶に新しい。

画像: ポールスター2のトゥーバーにセットされるキャリア上に積載されるCAKEのマッカ。両車は青/黄のハーネスで接続されているが、つまりこの状態でポールスター2からマッカに充電することが可能になっている。4輪EVの車内に収納されないのは見た目には野暮かもしれないが、2輪EVのパーク アンド ライドでの積み下ろしのしやすさなど実用性の面からは、これが最適解といえるだろう。 lrnc.cc

ポールスター2のトゥーバーにセットされるキャリア上に積載されるCAKEのマッカ。両車は青/黄のハーネスで接続されているが、つまりこの状態でポールスター2からマッカに充電することが可能になっている。4輪EVの車内に収納されないのは見た目には野暮かもしれないが、2輪EVのパーク アンド ライドでの積み下ろしのしやすさなど実用性の面からは、これが最適解といえるだろう。

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モンキーもダックスホンダも、モトコンポもシティも、周知のとおりそれぞれの製品単体はエンスージアズム精神あふれるユーザーたちには大いに愛された過去作だった。しかし当時、実際に6輪生活をこれら製品群で楽しんだユーザーの数は、残念ながらすごく多かったわけではなかった。ある意味、企画倒れといっても強く否定できる人は少ないだろう。

先述のとおり、SUSTAINA-C ConceptにPocket Conceptを搭載することが「前提」になっているかは定かではないが、時代が変わった今こそホンダの再チャレンジを期待したい!

●著者プロフィール
宮﨑健太郎(みやざき けんたろう)1969(昭和44)年東京生まれ。1990年よりエディターおよびライターとして、雑誌など各種メディアで活動中。専門分野は戦前〜1970年代クラシックモーターサイクル、医学ジャーナル、ツーリズム。近年は主にWEBメディアのLawrence(https://lrnc.cc)編集長として、2輪EVなど2050カーボンニュートラル関連の、国内外最新情報を発信している。愛車は1970年型BMW R60/5ほか。

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