EV車が純正装着しているタイヤは、ふつうのガソリン車が履いているタイヤとはかなり異なる。一見しただけでは両者の違いはわからないが、エンジンではなくモーターやバッテリーを積んでいることから、タイヤに求められる性能もこれまでとは違ってくるのだ。(タイトル写真は日産のフラッグシップEV、「アリア」)

リプレース用EV市販タイヤはまだまだ少ない

新車のEVには、国産・輸入を問わず車種ごとに最適化された専用開発品が装着されているが、EVの普及に併せてタイヤメーカー各社から市販用EVタイヤが登場してきている。その先駆けとなったのはブリヂストンの「エコピアEV-01」で2012年11月より発売、また日本ミシュランタイヤは2021年8月より「ミシュラン e・プライマシー」と「ミシュラン パイロットスポーツEV」をそれぞれ発売している。

また、ドイツのコンチネンタルはEV専用構造の「エココンタクト6」をラインナップしており、ドイツ車を中心に純正装着が増えている。さらに既存シリーズにも新たにEV用のテクノロジーを投入してEV対応を図った「スポーツコンタクト7」「プレミアムコンタクト7」もラインナップする。

一方、国内タイヤメーカーは、EVの普及状況を睨んで海外市場で先行発売する例も増えている。住友ゴムは初の市販用EV専用タイヤ「ダンロッ「e.SPORT MAXX」を2022年4月から中国市場向けに発売、欧州では2023年3月から「ファルケンe.ZIEX」を発売。また横浜ゴムは、2023年秋頃を目途にEV専用ウルトラハイパフォーマンスタイヤ「アドバン スポーツEV」を欧州から順に市場投入することを発表している。

画像: 「アドバン スポーツEV」には、電動車対応商品であることを示す独自のマーク「E+(イー・プラス)」を採用した第1弾となる。

「アドバン スポーツEV」には、電動車対応商品であることを示す独自のマーク「E+(イー・プラス)」を採用した第1弾となる。

いずれのタイヤメーカーも各自動車メーカーのEVに新車装着されており、その厳しい要求水準を満たす高度なテクノロジーが投入されている。リプレースメント用の市販EVタイヤはまだ少なめなのが現状ではあるが、国内のEV普及が進むと同時に各社から続々とラインナップされてくるのは間違いない。

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