9月4日(月)に「IAAモビリティ 2023」が開幕しました。プレスデーは1日のみで、翌5日からはミュンヘン市内の中心部に設けられた屋外展示が一般に公開されます。コロナ禍が明けてから初の本格的モーターショーといえる今回、海外のメディアも多く来場し賑わいを見せています。その中でも、ドイツ自動車産業の屋台骨であるフォルクスワーゲングループ(VW)と、そのVWを中国市場で販売首位の座から引き下ろし、海外市場展開を急ピッチで進めるBYDのプレスカンファレンスには大勢のメディアが出席しました。その様子を中心にレポートします。(タイトル写真はVWグループの展示ブース)
“GTI”の名を冠したID.モデルが登場
午前9時過ぎに自動車メーカーのトップを切ってプレスコンファレンスを実施したVWは、CEOのオリバー・ブルーメ氏が、VW、アウディにポルシェ、バッテリー事業、ソフトウェアのカリアッド(Cariad)などについて事業分野の責任者にバトンを預けながらハイライトを説明しました。
VWは、ブランドCEOのトーマス・シェーファー氏が、昨日発表されたばかりの「ID.GTIコンセプト」を紹介。電気自動車のID.シリーズのアイコン的存在として、ゴルフと同様にGTIの名を冠した高性能モデルを世に送り出すことで、ID.モデルの躍進を図る姿勢を見せました。パワートレインの性能は未発表ですが、まさにEV時代のVWを代表する高性能ホットハッチを彷彿とさせます。
アウディは、こちらも前日に発表されたQ6 e -tornがステージ上に置かれ、9月にCEOに就任したばかりのゲルノート・デルナー氏が、ポルシェと共同開発した800ボルトのEV専用ブラットフォームPPE(Plemium Platform Electric)を最初に採用したモデルであることや、アウディの美学を保ちながら大型化したパノラマディスプレイなど新インテリアを紹介しました。