移動用小型車の可能性は無数にある

そもそも「移動用小型車」は、工場など事業所内や私有地でのみ使用が許可されていた超小型の電動パーソナルモビリティ。これが上述の条件を満たすことで公道(歩道など)での走行が認められたというわけである。従来から歩行者と同じ扱いだった電動クルマ椅子の基準に則っているからだ。

画像: 2023年3月末までは、工場や空港、ショッピングセンターなどで活用されていたが、今後はさまざまな場面で見かけるようになるだろう。

2023年3月末までは、工場や空港、ショッピングセンターなどで活用されていたが、今後はさまざまな場面で見かけるようになるだろう。

最高速が6km/hに制限されているので、移動スピードだけを重視するならば、20km/h上限の電動キックボードにはかなわない。一方で歩行と変わらない感覚で利用できる気軽さは「移動用小型車」に分がある。

画像: 座り乗りタイプの「C+walk S 」。免許返納後の高齢者の日常の足としても活躍しそうだ。

座り乗りタイプの「C+walk S 」。免許返納後の高齢者の日常の足としても活躍しそうだ。

観光地で名所巡りなどのシチュエーションでは、一方通行を始めさまざまな交通ルールに縛られる電動キックボードより使い勝手はいいはずだ。さらに、3輪を採用する車種も多く、ごく低速走行時もバランスを崩さない乗りやすさを備えている。若者からビジネスパーソン、さらに免許を返納した高齢者まで、だれでも気軽に利用できる点で電動キックボードよりも身近な存在になるかもしれない。

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