EVを購入する際に最も重要なことは、バッテリーがどれほど持つのか、あるいは何分で充電できるのかである。この二つが実用に値するのかをフォルクスワーゲン初のEV専用設計である「ID.4」で週末の旅行を意識した一泊二日の旅程で試してみた。

フォルクスワーゲンの「ID.4」とは

フォルクスワーゲン(VW)はこの夏、SUVスタイルの新型BEV(バッテリー電気自動車)「ID.4」標準モデルのデリバリーを開始する。ID.4が日本デビューを果たしたのは昨年11月、「Launch Edition」での展開からスタートした。その評判は上々のようで、すでに在庫は完売となり、早々に2023年モデルの受注に踏み切っていたほど。そんなID.4について改めて認知してもらおうと、今回メディア向けに試乗イベントを開催する運びとなったそうだ。

試乗イベントでは、フォルクスワーゲン ジャパンがある品川からそのまま行けば片道130kmほどの千葉県銚子市までを往復。その中でID.4にはロングドライブでも十分賄えるバッテリー容量を搭載されていることを確認し、その上で急速充電器のネットワーク「プレミアム チャージング アライアンス(PCA)」での高速充電を体験するというものだ。

画像: EV特有のスッキリしたフロントマスクをしている

EV特有のスッキリしたフロントマスクをしている

そもそもID.4は、次世代のBEV専用プラットフォーム「MEB(ModularElectric drive matrix)」をベースとするVWの世界戦略モデルだ。日本市場向けには容量77kWhのバッテリーを搭載して航続距離561km(WLTCモード)を謳う「ID.4プロ ローンチエディション」と、バッテリー容量を52kWhとして航続距離388kmの「ID.ライトローンチエディション」の 2グレードが用意された。

中でも特徴となるのがバッテリーの配置だ。BEVならバッテリーをフロアに置くのは一般的で決して珍しいことではない。その中でID.4が採った手法はバッテリーそのものをフロアの一部としたことだ。バッテリーモジュールを強固なハウジングで上下に挟み込み、それ自体がボディの一翼を担うこととしているのだ。さらにパワーユニットであるモーターはリアアクスルと一体化されたコンパクトなもので、そのまま後輪を駆動する。つまり、ID.4は“RR車”なのだ。

エンジン車ならフロントを軽くすることになり、特に高速域での操縦安定性にマイナス要素となるところだが、ID.4はフロアに最も重いバッテリーを積んでいることから、それはむしろミッドシップ(MR車)に近い。しかも低重心だ。これがハンドリングにも好結果をもたらすのは想像に難くない。また、パワーユニットをリアに置いたことで、"RR車"で心配されるカーゴスペースも543Lと十分な容量を確保。後席をたためば1575Lもの広大なスペースが提供されるのだ。

画像: ワイヤレス充電ポートがあるが、カーナビは搭載せず、有線接続式のCarPlay、Android Autoを使用する必要がある。

ワイヤレス充電ポートがあるが、カーナビは搭載せず、有線接続式のCarPlay、Android Autoを使用する必要がある。

ID.4の運転席に座るとその位置が自然で、ガラスルーフとも相まって頭上は開放感たっぷり。メーターはコンパクトな5.3インチの液晶パネル上に映し出すもので、そこに必要な情報が見やすく表示される。センターには12インチの液晶パネルを備えたインフォテイメントシステムを装備し、ここで車両の様々な機能設定が行えるのもポイントだ。

ただ、日本仕様にはカーナビゲーションの設定がなく、CarPlayかAndroidAutoとの組み合わせが欠かせないことだ。最近はカーナビをスマホのアプリで十分と考える人も増えているようだが、個人的には周囲の環境に影響されにくく、安定したルートガイドが行える専用カーナビの搭載を求めたい。車両価格帯からしても標準装備化してもいいのではないかと思っている。

This article is a sponsored article by
''.