2026年3月27日、日本財団は全国各地を航行する複数の自動運航船を陸上支援センターから同時に航行支援する、世界初の試みを公開した。自動運航船の国際ルール制定に向けたオールジャパン体制プロジェクトの第2ステージが順調にスタートしたことになる。
世界初、複数の自動運航船を地上から遠隔支援可能に
現在、日本各地で運航している4隻の自動運航船を遠隔で監視・支援する陸上施設が「陸上支援センター」で、衛星回線を通じて4隻の状況をリアルタイムでモニタリングし、航路計画や機関の遠隔監視を実施する。

兵庫県神戸市にある常設型陸上支援センター。
提供:日本財団
兵庫県西宮市に常設型が設置され、災害時に備えてトレーラータイプの移動型施設も開発されている。今回公開されたのは移動型の方で、常設型と同じ機能がギュギュっとコンパクトに集約されている。

トレーラーサイズの支援施設。

支援センターでは、船周辺の情報や航路計画、機関部のモニタリングなどをリアルタイムで行える。
陸上支援のデモンストレーションでは、常設型の支援施設から瀬戸内海を航行する旅客船「おりんぴあどりーむせと」と「げんぶ」への同時支援が実演され、2隻の状況監視や「おりんぴあどりーむせと」に航路計画を送信する様子などが公開された。

陸上支援センター(左)から洋上を航行する自動運航船(右)に航路情報を送るデモンストレーションの様子。
提供:日本財団
ちなみに、げんぶは建造時から自動運航機能が導入された新造船なので、他の船と比べて陸上支援センターでできる支援の幅も広く、たとえば、入港時に発電機を地上から遠隔で起動できるようになっている。つまり、乗船する当直者が一人で、入港時に休憩している状態でもリモート起動できるので、省人化や船員の負担軽減が図れるのだという。
「MEGURI2040」プロジェクトが成功し、自動運航船の国際ルールの策定と自動運航システムの社会実装がスムーズに進むのか、今後の展開にも要注目だ。
