今後大量廃棄が見込まれる太陽光パネルの再利用プロジェクト
東急不動産と清水建設が、使用済み太陽光パネルのリユースを通じて建設現場での再生可能エネルギー活用に取り組んでいる。東急不動産が所有する発電所で使用済みとなった太陽光パネルを、清水建設が施工を担当する建設現場に設置した。この取り組みは、廃棄物削減と環境負荷低減を目的としている。
リユースされた太陽光パネルは、清水建設が北海道内で施工を担当する「大沼トンネル峠下工区新設工事」と「松前2期陸上風力発電所建設工事」のふたつの現場で活用。電力は現場内の設備に使用され、安全かつ円滑な運用が実現した。
大沼トンネル峠下工区では、発電された電力をインフォメーションセンター内のモニター用電源として利用。発電設備に併設されたバッテリーは最短約36分で満充電になり、8台の現場モニターを約10時間稼働させることが可能だという。

大沼トンネル峠下工区新設工事における使用済み太陽光パネルの活用事例。
松前2期陸上風力発電所の建設現場では、使用済み太陽光パネルが現場事務所内の照明の電力として活用されている。また、パネルを地面に対して垂直に設置することで資材置き場の目隠しとなり、防犯の効果も発揮しているようだ。同発電所は2027年の運転開始を目指して事業が進められている。

(仮称)松前2期陸上風力発電所建設工事における使用済み太陽光パネルの活用事例。
日本国内では、2012年の再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)の設立を契機として、太陽光発電の導入が急速に拡大してきた。太陽光パネルの製品寿命は25~30年程度とされており、FIT制度の認定を受けた発電所の運営が終了する2030年代後半以降に使用済み太陽光パネルの大量排出が大きな社会課題になると見込まれている。
今回の取り組みは、使用済み太陽光パネルを再利用・リユースにより廃棄物の発生を抑制し、資源の有効活用と環境負荷の低減に貢献することが期待されている。
両社は今後も技術とノウハウを活かした連携を通じて、環境負荷低減と持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進める方針だ。

