2025年12月10日、T2は、神戸市に自動運転レベル4トラックの無人・有人運転切替拠点を設置すると発表した。同拠点は2025年11月着工、2026年2月完成予定で、神奈川県綾瀬市の切替拠点と連携し関東−関西間の輸送体制を確立する計画だ。

無人(高速道路)と有人(一般道)の切り替えポイントを拠点化

T2は自動運転システムを開発するとともに、自動運転レベル4を搭載したトラックによる幹線輸送サービス事業も展開する企業である。2025年7月から自動運転レベル2トラックによる商用運行をすでに行っており、2027年の自動運転レベル4トラック導入に向けた準備を進めている。

T2の自動運転トラックは、高速道路で無人運転の自動運転レベル4を行い、インターチェンジと顧客拠点を結ぶ一般道では有人運転に切り替えるシステムを採用する。そのため無人運転と有人運転を切り替える、つまりドライバーが乗り降りを行う「切替拠点」が不可欠となる。

画像: 有人・無人を切り替えるための拠点整備が進行中。

有人・無人を切り替えるための拠点整備が進行中。

関東では、すでに発表されているとおり神奈川県綾瀬市の綾瀬スマートIC付近に切替拠点の設置を進められており、2026年2月の完成を目指して建設されている。

画像: 綾瀬 IC付近に建設中の切替拠点のイメージ。

綾瀬 IC付近に建設中の切替拠点のイメージ。

一方で、今回発表された関西側の切替拠点は兵庫県神戸市内を走る山陽自動車道/神戸淡路鳴門自動車道の神戸西IC付近で、綾瀬スマートICからちょうど500km程度の距離に位置する。過去に行われた自動運転レベル2の実証で走破に成功した実績があることも、同地の選定ポイントのひとつとなっているようだ。

兵庫県の切替拠点は神奈川県の拠点と同じく、2026年2月の完成を目標としており、いずれも完成すれば関東-関西間の自動運転レベル4トラックによる幹線輸送体制が確立されることになる。

画像: 完成すれば関東-関西の無人幹線輸送体制確立に大きく貢献するだろう。

完成すれば関東-関西の無人幹線輸送体制確立に大きく貢献するだろう。

拠点完成後も課題は存在する。自動(無人)運転で走行できるのは基本的に高速道路上で、インターチェンジ(料金所)から拠点までの一般道には対応していない。そこで、実際に自動運転レベル4トラックによる幹線輸送サービスの開始に向けて、神戸市と連携しながら数百mの一般道を自動走行できるよう実証に取り組むとしている。

ドライバー不足が深刻化する中、幹線輸送の無人化を実現する取り組みに注目が集まっている。

【兵庫県神戸市の切替拠点 概要】
着工:2025年11月
完成:2026年2月(予定)
所在:兵庫県神戸市西区見津が丘
総面積:1800平方m
用途:自動運転トラックの無人・有人運転切り替えにともなうドライバーのトラックへの乗り降り、および当該のオペレーションを検証するための実証など

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