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【解説記事】「モペロ」が属する「特定小型原付」ってどんな車両区分なの?
誰でも扱える「マイルド」な電動バイク
モペロ ミニ カーゴには、「カーゴ」の名のとおり収納スペースが充実しており、車体に3カ所のスペースが用意されている。「Fiido Q1S」と同じく車体中央(メインフレーム)に収納バッグを標準装備するほか、ハンドルポスト部分には前カゴが用意されているため、より多くの荷物を運べるような構造となっている。
とくに前カゴと車体中央の収納バッグは、サドルに座ったまま荷物を出し入れできる場所にあるため、日常の買い物や荷物をたくさん運ぶのに役立つだろう。さらに、車体後部にはリアキャリアを装着され、荷物をネットで固定したり、カゴを追加したりとさまざまな使い方ができるようだ。

特定小型原付にはめずらしいフロントバスケットを標準装備しているほか、車体中央に布製の収納バッグ、車体後部にはリアキャリアを備えた充実仕様となっている。

車体フレーム中央には「Fiido Q1S」同様に布製の収納バッグを装備する(画像はオプション設定されている防水仕様のもの)
また、荷物をたくさん搭載した状態でもスムーズに走れるように配慮したパワートレーンを採用。大きなトルクを発生する定格出力500Wのプラネタリギア(遊星歯車)モーターを採用したことで、体重65kgの人が運転するシーンでも32.5%の勾配を登坂できる(実測値)ほどの登坂性能を発揮する。
実際、坂道発進も余裕をもって行えるほか、以前に試乗した「Fiido Q1S」(定格出力350W)では速度が低下してしまうような上り坂でも、速度を保ったまま力強く進んでいく。

坂道発進を含め、登坂性能は非常に高い。(写真はスワロー代表の金氏)
アクセルレスポンスは「マイルドめ」に設定されており、アクセルグリップをグッとひねってもドンと急加速するような特性ではなく、低重心の車体構造と合わせて安定して走行できる。50代以上がメインユーザーだというSWALLOWらしい調整といえそうだ。
サドルの下に固定されているバッテリーは48V・13Ahの大容量仕様で、航続距離50km(体重65kgでの実測値)を実現。さらに、2WAY充電にも対応しているため車載したまま充電、または取り外して自宅の中に持ち込んで充電、と柔軟な運用ができることも特長である。

車載充電、持ち運び充電の2WAY充電に対応しており、サドルを跳ね上げるとバッテリーにアクセスできる。
サドルの位置は標準の位置でもそれほど高くなく、足つき性は良好。また一般的な自転車と同様にサドルだけでなくハンドルの高さ調節もできるため幅広い体型に対応しており、多くの人が安心して乗れるはずだ。
ちなみに「Fiido Q1S」で好評だった座面の広い「ふかふかなサドル」は、車体の構造上「モペロ」に搭載できなかったという。モペロには自転車同様の比較的細身なサドルが採用されているが、柔らかめであるため、座り心地にこだわりがなければとくに問題はないだろう。
むしろ、ほかの自転車用サドルと交換できるようになっているため、好きなサドルにカスタムしたり、傷ついたり劣化したときに安く修理できるというメリットにもなっている。
日常使いする上では、ソファのような座り心地の「Fiido Q1S」が好みか、高さ調節やサドル交換できるという自由度の高さで「モペロ」を選ぶか・・・そんな観点で比較してみるのも良いかもしれない。

自転車と同じようなサドルを採用している代わりに、高さ調節が可能になっている。