メルセデスとして初物尽くしの次世代エントリーモデル
2025年早々の正式発表を控え、このところ新型CLAのティーザーが活発になっている。先日はCEO自らがテストコースでハンドルを握る動画がアップされたばかりだ。
すでに発表されているとおり、次世代CLAはSDV化を見据えたMMA (Mercedes-Benz Modular Architecture)と呼ばれる新世代スケートボード構造を初採用する。バッテリーケースが車体構造部品としての機能も併せ持つ、いわゆるセルツーシャシ(CTC)構造を採用したほか、ハードウェア/ソフトウェアのゾーンコントロールによるE/Eアーキテクチャーによって、SDV化を一気に進める。
eAxcel化されてコンパクトになったパワーユニット、完全電動モデル(EV)が2タイプ、ハイブリッド(HV)が3タイプ、それぞれラインナップされ、まずは完全電動モデルから発売が始まるようだ。
EVの駆動方式は2タイプ、バッテリーも2種類用意
EVはリアアクスルに200kW(約272ps)のモーターを搭載する後輪駆動(RWD)が基本。さらにフロントアクスルに80kW(約109ps)のモーターを追加した全輪駆動の「4MATIC」もラインナップされる。フロントモーターは常時ではなく、あくまでブーストモードとして稼働するのが特徴だ。全輪駆動走行時にフロントアクスルで発生する効率損失を90%低減して、航続距離の延伸に貢献する。この機構は同社のエントリーセグメントでは初採用となる。
さらにEVのバッテリーパックは、メルセデス・ベンツが自社開発したNMCとLFPの2種類が用意される。上位グレードに搭載されるNMCは、エネルギー密度680Wh/Lで容量は85kWh。航続距離は750km(WLTP)だ。ベーシックグレードに搭載されるLFPは、エネルギー密度450Wh/Lで容量は58kWh(航続距離は未発表)。どちらも同社初となる800Vアーキテクチャーによるオペレーションを採用しており、320kWのDC超急速充電器に対応している。NMCならばおよそ10分以内で36kWhの充電が可能だという。