2024年6月28日から始まった2024年釜山モビリティショーで、ヒョンデがSUVのEV、「インスター(Inster)」を初披露した。欧州Aセグメントに該当し、日本の軽自動車よりもわずかに大きなサブコンパクトサイズ。今夏に韓国で発売開始され、欧州、中東、アジア太平洋地域で順次発売を予定している。

サイズを超えた実用性と居住性を併せ持つ

SUVスタイルならではの高い着座位置に加え、10.25インチのデジタルクラスターとインフォテインメントタッチスクリーンとスイッチ類を上手に組み合わせて、操縦性と利便性の両立を図っているところも好印象だ。

また、サラウンドビューモニター、ブラインドスポットビューモニター(BVM)などに加え、おおよそ必要な各種の先進運転支援システム(ADAS)も標準装備とするなどクラスを超えた安全性能の高さも魅力。外部給電機構(V2L)も標準装備されており、アウトドアでも重宝しそうである。

画像: アナログメーター風のデジタルクラスターと独立したインフォテインメントタッチクラスターを採用。どちらも10.25インチだ。

アナログメーター風のデジタルクラスターと独立したインフォテインメントタッチクラスターを採用。どちらも10.25インチだ。

乗車定員は、軽自動車と同じく4人。前席、後席ともにフルフラットが可能で、後席にはリクライニング&スライド機構も採用される。また前席にはオプションとして、ベンチタイプのシートやヒーター付きシート&ハンドルも用意される。

画像: 乗車定員は軽自動車と同じ4名。後席にはリクライニングとスライド機構も備える。すべてのシートはフラットに折りたたむことができる。

乗車定員は軽自動車と同じ4名。後席にはリクライニングとスライド機構も備える。すべてのシートはフラットに折りたたむことができる。

国内のEVシフトは新たなステージに

上述のとおり、インスターは国内発売が実現しても軽自動車枠には収まらない。とは言え、圧倒的に余裕のあるバッテリー容量やサイズを感じさせない堂々たる体躯のSUVデザインなどヒットする可能性は十分。これで価格が軽EVに近ければ言うことはないのだが、残念ながら価格は仕向け地別に後日発表とのこと。ちなみに、欧州ではスタンダード仕様が2万5000ユーロを下回ると言われている。

2025年内には「ルノー5」やBYDのBセグSUV「Yuan UP(ユアンアップ)」、さらにホンダからも乗用タイプ軽EVが発売されそうだ。これにインスターが加わることになれば、既存の軽EVも巻き込んでEVの大衆化に拍車がかかるのは必定。新たなEVユーザーが続々と誕生する時代が、もうすぐそこまで来ているのかも知れない。

【主要諸元 インスター 欧州仕様】
・ボディサイズ:全長3825×全幅1610×全高1575mm
・ホイールベース:2660mm
・駆動方式:FWD
・バッテリー容量:42kWh(49kWh)
・モーター出力:71.1kW/147Nm(84.5kW/147Nm)
・WLTP航続距離:300km以上(355km)
・荷室容量(VDA):280L〜351L
・タイヤサイズ:205/45R17 ※15インチ有り
・0→100km/h加速:11.7秒(10.6秒)
・最高速:140km/h(150km/h)
※( )内はロングレンジ車

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