アメリカンマッスルカーの代表選手、ダッジのチャレンジャー/チャージャーがフルモデルチェンジで事実上の統合を果たした。新車名は “チャージャー”に統一され、2ドアクーペと4ドアセダンがラインナップされる。注目のEVモデルは「DAYTONA(デイトナ)」シリーズとネーミングされ、2025年には直6ツインターボエンジンを搭載する「SIXPACK(シックスパック)」シリーズも追加される。(タイトル写真はデイトナ スキャットパック)

EVなのにV8サウンドとバイブレーションを味わえる

興味を引くのが「Fratzonic(フラッツォニック)チェンバードエキゾーストシステム」と呼ばれるサウンドジェネレーターの採用だ。疑似エキゾーストノートはすでにいくつかのEVに採用例があるが、ダッジが特許を申請しているこのシステムは、かのHellcat(往年のV8搭載車)からモデリングされたエンジン/排気音を車内だけでなく車外にも轟かせる。

画像: 疑似エンジン音を車外にも轟かせる「フラッツォニックチェンバードエキゾーストシステム」を全車に搭載。

疑似エンジン音を車外にも轟かせる「フラッツォニックチェンバードエキゾーストシステム」を全車に搭載。

しかも、シートやフロアにV8エンジンのバイブレーションを伝え、V8エンジン車を操っているような感覚を提供するという。動画サイトにショートムービーがアップされているが、EVとは思えないV8サウンドが轟く。もちろん、音量は任意でコントロール可能で、本来のEVらしい無音状態(「ステルスサウンドモード」)もセレクトできる。

画像: こちらは「シックスパック(“SIXPACK H.O.”と“SIXPACK S.O.”」と呼ばれる直6ツインターボエンジン搭載車。フロントまわりの造形やエキゾーストパイプを備えたリアバンパーなどEVモデルとの識別点は多い。

こちらは「シックスパック(“SIXPACK H.O.”と“SIXPACK S.O.”」と呼ばれる直6ツインターボエンジン搭載車。フロントまわりの造形やエキゾーストパイプを備えたリアバンパーなどEVモデルとの識別点は多い。

最新のEVテクノロジーを、歴代マッスルカーのDNAを継承することに注ぎ込んだのが、新型チャージャーデイトナの凄さである。既存のEVとはテクノロジーの使い方は大きく異なるかもしれないが、今後のEVの在り方に新たな選択肢を提案しているとも言えそうだ。

【主要諸元 新型ダッジ チャージャーデイトナR/T】( )内はSCAT PACK
・ボディサイズ:全長5248×全幅2028×全高1497(1499)mm
・ホイールベース:3074mm
・車両重量:2648kg
・駆動方式:4WD
・モーター最高出力: 370kW/496hp(500kW/670hp)ブースト使用時
・モーター最大トルク:548Nm(850Nm)ブースト使用時
・バッテリー容量:100.5kWh
・EPA航続距離:510km(418km)
・0→60mph加速:4.7秒(3.3秒)
・最高速:220km/h(216km/h)

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