空飛ぶクルマ「SkyDrive式SD-05型」とは
空飛ぶクルマとは、電動化、自動化といった航空技術や垂直離着陸などの運航形態によって実現される、利用しやすく持続可能な次世代の空の移動手段を指す。現在、諸外国では、「Advanced Air Mobility(AAM)」や「Urban Air Mobility(UAM)」などと呼ばれている。
今回、製造を開始したSkyDriveによる「SkyDrive式SD-05型」は、3人乗り(乗客2名とパイロット1名)で、うち1名のパイロットが操縦するが、コンピュータ制御のアシストが入ることで、飛行を安定させるシステムを採用。機体スペックは最高巡航速度100km/h(対気速度)、航続距離15kmと発表されている。
いよいよ国産の「空飛ぶクルマ」が製造開始
製造子会社の「スカイワークス」は、自動車の組立てに豊富な経験と知見を持つスズキからの出向者が従業員の約半数を占めており、2018年9月から「空飛ぶクルマ」の試作と組立手順書の作成などの準備を進めてきた。
そして3月6日にスカイワークスの全従業員、スズキの鈴木社長、SkyDriveの福澤CEOを始めとする両社の関係者が出席し、静岡県磐田市の製造工場で安全稼働を祈願する鋲打ち式を行った。
同工場では、まず大阪・関西万博で飛行を計画している「SKYDRIVE(SD-05型)」を製造して、その後、順次、市販モデルの製造を開始する予定だという。
SkyDrive代表取締役CEOの福澤知浩は、「スズキと共に空飛ぶクルマの製造開始を発表できたことは非常に嬉しい。半年以上に渡って製造準備を続けてきたが、本日より会社組織を超えたワンチームで新しい一歩を踏み出すことができる。安全で高品質、快適なモビリティを提供し、空の移動革命を牽引するべく、一層開発・製造・認証活動に邁進する」と述べた。
また、SkyWorks代表取締役社長の岸信夫は、「スズキグループの工場で、スズキの製造のスペシャリストとともに、空飛ぶクルマ「SKYDRIVE(SD-05)」の製造を開始できることに興奮している。安心・安全で高品質な空飛ぶクルマを効率的に製造し、お客様のニーズにお応えできるよう尽力する」と表明した。