京都府の南西にある向日市(むこうし)が、aideaが販売する電動3輪バイク「AAカーゴα4」を文書運搬業務用に導入した。なお2050年までのカーボンゼロを目指す向日市は、公用車を環境負荷の少ないEVへ順次切り替えていくという。

AAカーゴの自治体への導入は初のケース

aideaが取り扱う電動3輪バイク「AAカーゴ」シリーズは、これまで日本マクドナルド、日本郵便、DHL ジャパンなどの企業などに導入された実績を持つ。これら企業のロゴやコーポレートカラーに彩られたAAカーゴが働く姿を、街で見かけたことがある人も多いだろう。

京都府の向日市役所・総務課にAAカーゴが納入されたのは、2023年10月19日のこと。AAカーゴの自治体への納入はこれが初のケースとのことだ。向日市は市政施行50年を契機に、2022年10月1日に「ゼロカーボンシティ宣言」を表明。市民、事業者、行政が一体となって、2050年二酸化炭素排出実質ゼロを目指している。

画像: AAカーゴ α4 「向日市役所」仕様。ICE(内燃機関)車50cc以下の原付一種に区分される。充電はAC 200/100Vに対応。一回の充電での走行距離は89km(30km/h定地走行テスト値)だ。 aidea.net

AAカーゴ α4 「向日市役所」仕様。ICE(内燃機関)車50cc以下の原付一種に区分される。充電はAC 200/100Vに対応。一回の充電での走行距離は89km(30km/h定地走行テスト値)だ。

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地方公共団体のマーケットは将来有望?

向日市役所の総務課は、納入したAAカーゴを市内関係機関との文書運搬業務に使用するという。選定の理由は、十分な収納ボックス容量、AC200V電源対応、プラグイン方式で充電が容易などだ。

画像: 脱着のしやすさに配慮していても、交換式バッテリーは非力な人には取り扱い時に重く感じるものだ。バッテリー脱着不要のプラグイン充電方式は、そのようなデメリットを感じずに済む。 aidea.net

脱着のしやすさに配慮していても、交換式バッテリーは非力な人には取り扱い時に重く感じるものだ。バッテリー脱着不要のプラグイン充電方式は、そのようなデメリットを感じずに済む。

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今後、向日市役所では2輪だけでなく4輪もEV化を進める方針だが、運航ルートがほぼ決まっている業務車などは充電やバッテリー残量管理がしやすいので、ICE搭載車(エンジン搭載車)との入れ替えは大きな問題なく進められるだろう。なおゼロカーボンシティ宣言を行なっている地方公共団体は、自治体である向日市の例を含め全国で787となった。

それら地方公共団体が向日市のように今後EVを導入していくと考えると、コンシューマー向けよりはスケールははるかに小さいものの、地方公共団体というカスタマーは安定した需要が見込め、ビジネス的にも魅力的だ。またゼロカーボンシティ宣言を行う地方公共団体は、さらに増えていくであろうからマーケットの成長も見込める。今後、どのようなペースで電動車の導入事例が増えていくのか、注目したい。

●著者プロフィール 宮﨑健太郎(みやざき けんたろう)1969(昭和44)年東京生まれ。1990年よりエディターおよびライターとして、雑誌など各種メディアで活動中。専門分野は戦前〜1970年代クラシックモーターサイクル、医学ジャーナル、ツーリズム。近年は主にWEBメディアのLawrence(https://lrnc.cc)編集長として、2輪EVなど2050カーボンニュートラル関連の、国内外最新情報を発信している。愛車は1970年型BMW R60/5ほか。

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