去る1月19日、ステランティスは次世代EVプラットフォームシリーズの第2弾となる「STLAラージ(Large)」の全容を発表。次世代EV用を謳うものの、内燃機関の搭載も可能なマルチなプラットフォームであることを明らかにした。北米で生産されるダッジとJeepブランドから採用されるが、アルファロメオ、マセラティの2ブランドにも採用を拡大予定。2024年から26年にかけてグローバルで8台の新型車が登場する。(タイトル写真は世界初の電動マッスルカー「ダッジ チャージャー デイトナ SRTコンセプト」)

日本市場は新型「Jeep ワゴニアS」から投入開始か

前述のとおり、新プラットフォームはダッジブランドの大型クーペ&セダン(ダッジ・チャージャーデイトナSRTと上級EV専用サルーン)から採用が始まる。ただし、ダッジは現在国内展開はしていない。

画像: 「JeepワゴニアS」。前後にモーターを搭載する全輪駆動ラージサイズのスタイリッシュなSUV。

「JeepワゴニアS」。前後にモーターを搭載する全輪駆動ラージサイズのスタイリッシュなSUV。

最初に日本上陸するのは、ダッジと同時期に北米発売が始まるJeepブランドの新型車から。すでに公開され北米ではティーザー活動も始まっている「Jeep リーコン(Recon)」と「JeepワゴニアS」だろう。2024年第4四半期に生産が始まる予定なので、早ければ2025年前半には日本でも発売されそうだ。

画像: Jeepの伝統である悪路走破性を前面に押し出す世界初のフル電動オフローダー「リーコン(Recon)」。

Jeepの伝統である悪路走破性を前面に押し出す世界初のフル電動オフローダー「リーコン(Recon)」。

2025年以降は、イタリアのカッシーノの工場でアルファロメオのステルヴィオとジュリア、マセラティ レヴァンテのEVおよびクワトロポルテ後継車などもSTLAラージに独自のアレンジを加えて登場する見込みだ。

2030年までに75もの新車種投入を表明、2024年はまだ序章

怒涛のEVラッシュを仕掛けるステランティス。さらに北米では2024年下半期に「STLAフレーム」を採用した新型EVピックアップ「RAM 1500REV」が2025年モデルとしてシリーズに追加・発売される。

画像: 「STLAフレーム」採用の第一弾は168kWhまたは229kWhの巨大なバッテリーを搭載するRAM1500REV。

「STLAフレーム」採用の第一弾は168kWhまたは229kWhの巨大なバッテリーを搭載するRAM1500REV。

ステランティスグループからは、まもなくアルファロメオの新型BセグメントSUVの「ミラノ」、そしてランチア「イプシロン」が発表される(どちらもEVと内燃機関搭載車をラインナップする可能性大)。新たに「STLAスモール」を採用してくるのか、それともJeepアベンジャーやフィアット600eのように、「e-CMP2」を採用するのか気になるところではある。

画像: 名門ランチアからはまもなく伝説の名車「イプシロン」がBセグメントEVとして復活する。エンジン搭載車もラインナップされる見込みだ。

名門ランチアからはまもなく伝説の名車「イプシロン」がBセグメントEVとして復活する。エンジン搭載車もラインナップされる見込みだ。

いずれにせよ、ここ数年でステランティスグループの電動車両が一気に増殖することは間違いない。2030年までにグループ全体で75モデルもの新型車投入を目標としているのだから。2024年はずいぶん新型車が多いと感じた人もいるだろうが、まだ序章に過ぎないと言えるかもしれない。ステランティスのスピード感がいつまで続くのか、引き続き注目していきたい。

This article is a sponsored article by
''.