ブランド初のEV、タイヤはミシュランの専用開発3タイプ
2024年2月26日から開催される「ジュネーブオートサロン2024」。ここでルノーは「ルノー5(サンク) E-TECHエレクトリック」の市販モデルを世界初公開するが、それをベースに開発が進んでいるのが、アルピーヌが手掛ける初のフル電動スポーツハッチバック、アルピーヌ「A290」だ。2023年5月にはコンセプトモデル「A290-β」が公開済みだが、去る12月21日(現地時間)にその正式車名と発表時期、スペックの一部が明らかにされた。
正式な車名は予想どおり「A290」である。“2”はモデルシリーズ名、“90”は硬派なピュアスポーツではなく日常の使い勝手なども考慮した実用性を併せ持つことを表している。同社が掲げるEV戦略「ドリームガレージ(Dream Garage)」の第一弾だ。
コンセプトモデルの“β”では、かなりレーシーなモデルを暗示していたが、市販モデルはやや大人しく、コンパクトハッチバックとしての利便性は担保されたものになりそうである。
とはいっても、アルピーヌブランドのクルマだけあってモータースポーツ由来のDNAは健在。今回明らかにされた、ミシュランとの共同開発にもそれが如実に表れている。
発表によれば、市販モデルには3タイプのミシュランタイヤが用意される。いずれもEVスポーツならではの特性に合わせたもので、車両開発の一環としてタイヤと車両の開発が同時進行して進められた。その結果、以下の3タイプが「A290」専用タイヤとして用意される。
・Pilot Sport EV:グリップ力、耐久性、航続距離などを高次元で最適化した標準装着タイヤ。
・Pilot Sport S5:ウエット、ドライを問わずA290のポテンシャルを最大限に引き出すハイパフォーマンススポーツタイヤ。
・Pilot Alpin5:雪道や低気温でも安定したグリップ能力を発生する冬用タイヤ。
いずれもサイズは、幅225mm、高さ45mm、内径19インチ、つまりサイズ表記は225/40R19だ。 すべてサイドウォールにはアルピーヌのEVスポーツ車専用であることを示すマークが刻印される。
2024年央の発表に向けて、1月からスペインのインドラ・サーキットで合同テストを行うことも発表されており、ここで車両、タイヤともに最終スペックが決定されるだろう。