12月14日(現地時間)、フォルクスワーゲンが近日中に公開されるとみられる「ID.2 all SUVコンセプトカー」と銘打ったティーザー画像を公開した。ベースとなる「ID.2 all」は2023年3月に最初のコンセプトとして詳細な情報とともに公開、同年9月にはハイパフォーマンスモデル「GTI」のコンセプトモデルも披露された。今回のSUVモデルの追加で、ID.2はかつての「ポロ」黄金期になぞらえたラインナップが構築されることが明らかになった。(タイトル写真は公開された画像)
2万5000ユーロで買えるSUVの公表はまもなく
このところ足踏み状態が伝えられる世界のEV市場。アーリーアダプターはすでに購入済みである一方、まだ割高な価格やインフラの整備が追い付いていない、さらに各国政府の補助金交付の終了などさまざまな理由で庶民が購入を躊躇っているのが主な理由だと言われている。
実際にはEVの販売台数の伸びは一部地域で鈍化しているものの、実際にはじわじわと伸長している。しかし、バッテリー価格が3割から4割を占めると言われる割高感は自動車業界の大きな課題となっている点に変わりはなく、世界中の自動車メーカーがEV価格をガソリン車なみに引き下げることに血道をあげている。
コスト競争力の高い次世代EVと言えば、フォルクスワーゲンが2023年3月15日に発表した次世代EV「ID2.allコンセプト」がその筆頭だ。2025年に欧州を皮切りに各国で順次発売、しかもその価格が2万5000ユーロ以下(当時の換算レートで約350万円)ということで大きな話題となった。
続く同年9月5日、「IAAモビリティ2023」においてID.2の高性能バージョン「ID.GTIコンセプト」を発表。2027年までに発売することも明言されている。
そして今回の「ID2.SUVコンセプトカー」のティーザー画像公開によって、ID.2にはかつてのポロ(4代目〜5代目)黄金期を彷彿とさせる、「ベーシック」、「クロスオーバー」、「ホットハッチ」の3モデルがラインナップされることが確定したことになる。