1995年から開催されている日本EVクラブ主催の「EVフェスティバル」は、2020年から開催地をつくばサーキットから東京お台場の国際交流会館に移しており、今年も11月25日(土)に開催されました。その時の模様から、特にEVシンポジウムを中心に報告します。(タイトル写真は、手作りEV・メーカーEVの展示風景。日本EVクラブ提供)「日本EVフェスティバル」のオフィシャルページはこちら https://evfestival.jevc.gr.jp/
長年「つくばサーキット」で開催
地球温暖化の危機の時代に自動車が生き残るには、EVを普及させてCO2の排出を削減するしかないと決意して日本EVクラブが発足した当時は、市販EVはまだ存在しませんでした。元レーシングカーのエンジニアだった舘内端 日本EVクラブ代表の、「EVは遅い、つまらないという通念を打ち破ろう」というかけ声の下、ERK(EVカート)レースやコンバートEVの1時間ディスタンスチャレンジなどが企画され、クラシックポルシェから軽トラックまで様々なエンジン車改造EVがサーキットを走り回るイベントで人気を集めました。参加者も、一般のクルマ好きから大学のクラブや自動車専門学校、ルマン24時間レースやスーパーGTで活躍した「チームTAISAN」までバラエティに富み、電気を上手に使ってサーキットを走るチェレンジを楽しんで回を重ねました。
EVフェスティバルは、本格的な量産EVが登場するはるか前から先駆的な取り組みで、EVが身近で楽しいものとして認知されるのに貢献しました。さらに、中学生向けのEV製作講習会や長野県白馬村にEVで集結する白馬EVラリー(2014年初開催)、氷上EVカート大会などと活動の幅を広げて、子供の教育から趣味でEVを楽しむ大人まで幅広い年代を対象に、長年にわたって啓蒙・普及活動を行ってきた同団体の功績は他に比べるものがありません。